感染症トレンド3月第1週｢感染性胃腸炎が過去5年で最多に。感染力が強いため予防策の徹底を」

国立感染症研究所が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。

◆全国の各感染症の状況

2025年3月第1週（3月3日〜3月9日）の最新データでは、感染性胃腸炎、インフルエンザ、溶連菌感染症、RSウイルス感染症などが増加傾向でした。

◆今週のピックアップ：感染性胃腸炎の報告数が過去5年で最多に。予防策は？

例年、冬に流行する感染性胃腸炎は、年明け以降右肩上がりで報告数が増加しています。
患者数は、2016年の過去最高値（定点あたり報告数「20.89」）までは達しないものの、過去5年間では最も多い「11.38」を記録しました。
地域によっては警報レベル開始基準値を超えるエリアもあり、感染力が強いため注意が必要です。

◆感染性胃腸炎とは

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌などの病原体に感染することによって起こる胃腸炎です。代表的な原因となる病原体は、ノロウイルス、ロタウイルスなどがあります。
症状は病原体により異なりますが、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛などがみられます。

◆予防策

感染予防策としては手洗いや身の回りの消毒、食品は生食や半生食を避け加熱調理を行うことなどが有効です。

もし感染してしまったら、軽度な場合は自宅で安静にし、水分補給をしっかり行いましょう。

家庭内で感染者がいる場合は、手袋やマスクなどで感染予防をし、嘔吐物などを直接手で触れないように注意してください。感染力が非常に強いため、二次感染を防ぐことが重要です。

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3月後半に入り、寒暖差の大きい日々が続いています。胃腸炎の流行だけでなく、急激な気温の変化にも注意し、体調を崩さぬようお過ごしください。

感染症トレンドの次回更新予定日は2025年4月2日（水）です。

◼️感染症週報とは？
国立感染症研究所が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/

◼️定点あたり報告数とは？
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。

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