
国立感染症研究所が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
◆全国の各感染症の状況
2024年10月第3週(10月21日〜10月27日)の最新データでは、マイコプラズマ肺炎が前の週と比較してさらに増加傾向で、例年にない流行を見せています。
◆今週のピックアップ:マイコプラズマ肺炎が過去最多の流行。9週連続で報告数を更新
マイコプラズマ肺炎が7月以降急激に増加が続いており、過去最多の流行です。この1週間に報告された患者数は1医療機関当たり2.49人と、大流行した2016年を上回り、1999年に統計を取り始めてからの最多を更新しました。過去最多を更新するのは5週連続です。
この流行状況を受け、日本小児科学会はマイコプラズマ肺炎流行に関する注意喚起を公開しました。地域や学校・クラスでの流行状況に注意することや、検査・治療について詳しく記載されています。
▼マイコプラズマ肺炎流行に対する日本小児科学会からの注意喚起
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20241028_maiko.pdf
◆マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌に感染して起こる呼吸器感染症です。咳が長く続くことが特徴的で、特に14歳以下の子どもに多い病気です。
症状としては、発熱、鼻汁などの軽い風邪のような症状から、重い肺炎まで様々です。咳の他に、発熱、倦怠感、頭痛、などの症状もみられることがあります。
感染力はそれほど強くありませんが、飛沫や密接な接触で感染するため注意が必要です。また、潜伏期が長いため、いつどこで感染したかがわかりにくいという側面もあります。
感染予防には、マスクの着用、流水と石けんによる手洗いが有効です。咳や熱が続く場合には、早めに受診しましょう。
以下の記事でも詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
関連記事:みてねコールドクター通信9月号前半「急増中のマイコプラズマ肺炎って?」
https://calldoctor.jp/news/article/68/
◆手足口病は減少傾向に
例年になく、8月後半から第2のピークを迎えている手足口病。10月に入り、2週連続でようやく減少傾向となりました。
ですが10月21日〜27日の期間でも「警報レベル」(定点あたり報告数が5.0以上)を超える数値を記録しており、まだまだ油断は禁物です。お住まいの地域の流行状況の詳細は、都道府県のホームページなどをご確認いただき、引き続き周囲の感染状況に注意してください。
関連記事:
みてねコールドクター通信7月号「手足口病の流行拡大中!ヘルパンギーナも要注意」
https://calldoctor.jp/news/article/60/
秋冬にかけて、マイコプラズマ肺炎や手足口病以外にも、インフルエンザなど様々な感染症が流行します。予防には、手洗い・うがい、咳エチケットといった基本的な感染予防策が有効です。身の回りの流行状況にもぜひ注意してお過ごしください。
感染症トレンドの次回更新予定日は11月20日(水)です。
◼️感染症週報とは?
国立感染症研究所が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/
◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
https://calldoctor.jp/news/article/177/