2025.11.10
小児科医QA

小児科医Q&A「子どものインフルエンザ、いつ受診する?いつ登園できる?よくある質問」

ママパパの皆さんが抱える病気についてのちょっとした疑問に医師がお答えする小児科医Q&A。
今回のテーマは、毎年のように流行するインフルエンザについてです。
「熱が出たけど、これってインフル?」「いつから登園できるの?」と、不安になることも多いですよね。
今回は、そんなママ・パパの疑問にお答えするために、子どものインフルエンザに関するよくある質問をQ&A形式でまとめました。
いざという時に慌てないよう、ぜひチェックしてみてください。

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インフルエンザの基本を知ろう

Q:風邪とインフルエンザの違いは何ですか?
実は“風邪”という名前の病気があるわけではなく、さまざまな種類のウイルスによる感染症をまとめて呼んでいます。その中でも特に感染力や症状の強いウイルスに関しては特別にそのウイルスの名前で呼ばれ、インフルエンザはその代表格です。

Q:インフルエンザの潜伏期間と感染力の強さは?
インフルエンザの潜伏期間は平均2日と言われています。また咳嗽や発熱などの症状が出現する1日前から、周囲にうつしてしまう可能性があります。最も感染力が高いのは発熱から3日間です。解熱したとしても、発症から1週間程度は感染を広げる可能性があります。
小さなお子様の密集する閉鎖空間では1人の感染者から1.5〜2人程度に広がると言われています。

Q:インフルエンザは1シーズンに2回かかることはありますか?
インフルエンザにはA型やB型など複数の型があり、型が違うと違うウイルスとして感染してしまいます。たとえば、前半にA型にかかった後、後半にB型が流行すると再び発症する可能性があります。
また同じA型でもH1とH3のように系統が違えばこれもまた別のウイルスとして感染しうります。

発熱したときの対応

Q:子どもが高熱を出したら、すぐ受診したほうがいいですか?
インフルエンザであっても一般的な風邪であっても、発熱だけで受診を急ぐ必要はありません。苦しさがない場合は水分をしっかりとり、体を冷やして様子をみることができます。ただし、意識が悪い、痙攣する、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は早めに受診しましょう。受診するべきか悩む場合にはオンライン診療で重症度の判断を受けるのも良いでしょう。

Q:検査は発熱してすぐ受けても大丈夫?
発熱してからすぐの抗原検査は陽性に出ないことがあります。インフルエンザの抗原検査はウイルス量が十分に増えた発熱から12時間以降が推奨されています。

Q:タミフルは必ず飲まなければならないですか?
タミフルを代表する抗インフルエンザ薬は、発熱の時間を短縮する効果が期待できますが必ずしも使用しなければならない薬剤ではありません。ただし、乳児や喘息などの基礎疾患がある方は併用をお勧めいたします。

Q:インフルエンザが学校で流行っていて学級閉鎖になり、うちの子も熱が出てきました。これってインフルエンザでしょうか?
学校での流行期の発熱はインフルエンザの可能性が非常に高いと思われます。しかし他の発熱疾患も否定はできないため、診察と抗原検査で確認を行いましょう。より濃厚に接触するご家族がすでにインフルエンザと診断を受けている場合には、臨床的にインフルエンザ感染症と診断するケースもあります。

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自宅でのケアと注意点
 
Q:看病するときに気をつけることは?
通常の風邪と同じく、水分をしっかり与えクーリングを行いましょう。特に高熱の場合、うわごとを言ったり、異常な行動をおこすことがあります。目の届く範囲でケアを行いましょう。

Q:食欲がないとき、どんな食事を与えたらいい?
食事が進まないときは無理に食事を与える必要はありません。その代わり、水分と塩分が取れる経口補水液や、スープ、ゼリーなど口に入りやすいものを少量ずつこまめに与えましょう。

Q:お風呂や解熱剤は使ってもいい?
夜間になると熱が高くなりやすいため、日中にさっと入る分には問題がないでしょう。解熱剤は熱や頭痛があり苦しい場合には使用して問題ありません。副作用の少ないアセトアミノフェンを使用するのが一般的です。

Q:家族にインフルエンザが出たら、うつらないようにするには?
部屋を分けたりなど家庭内での隔離はなかなか難しいのが実際です。マスクの着用とこまめな手洗い・うがい、部屋の換気などを行いましょう。

予防と登園・登校のタイミング

Q:インフルエンザワクチンは毎年打ったほうがいい?
インフルエンザワクチンの効果は約5ヶ月程度です。また、毎年流行する型が変わるため、流行株を予測してワクチンは設計されています。そのため感染の予防や重症化予防には毎年受けるのが良いでしょう。

Q:熱が下がったら、いつから登園・登校していい?
発熱した翌日から5日が経過するのが目安です。またそれに併せて幼児は72時間、学童は48時間以上の解熱の時間が必要です。

Q:インフルエンザのワクチンを打つ前に、インフルエンザにかかりました。インフルエンザに感染した後からでもワクチンは打った方がいいのでしょうか?
かかった型以外には免疫がつかないため、同じシーズンに別の型にかかる可能性があるため接種を推奨します。感染から2週間以上あけて接種すると良いでしょう。

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解説者:小児科専門医 みてねコールドクター小児医療アドバイザー 風間尚子先生
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