ママパパの皆さんが抱える病気についてのちょっとした疑問に医師がお答えする小児科医Q&A。
今回のテーマは「身体を温める?冷やす?発熱時のホームケア」です。
冷えピタのことなど、よくあるQAをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
Q:熱が出ているときは身体を温めて汗をかかせたほうがいいのか、それとも冷やしたほうがいいのでしょうか?
A:発熱時には、身体を無理に温めて汗をかかせる必要はありません。むしろ、発熱時は体温が自然に上がり、身体が病原菌と戦っている状態です。基本的には体温を適度に保ち、快適な温度で過ごすことが大切です。
■身体を温める場合:
熱の出始めは、悪寒といって熱を出すためにガタガタと震えたり、手足が冷たくなることがあります。布団や毛布で軽く体を温めるのがよいでしょう。
■身体を冷やす場合:
熱が上がりきると顔が赤くなり、手足も温かくなります。熱がこもらないように薄着にしてあげてもいいでしょう。
暑がっているときには、首や脇の下、足の付け根など大きな血管が通っている場所を冷たいタオルや氷枕、保冷剤などで冷やすと、体温を少し下げるのに役立ちます。
沢山汗をかいているようであれば、身体が冷えないようにお着替えをしましょう。
Q:子どもが風邪を引いているときはエアコンの利用は避けたほうがいいですか?
A:利用は問題ありません。室温を快適に保ち、お子さま、ご家族が過ごしやすい状態を保ちましょう。
Q:風邪のときの食事はどうすればいいでしょうか?
A:発熱時は消化機能も低下しがちなので、無理に食事を与える必要はありません。
もし食欲がある場合は、消化が良くて水分が多いものが適しています。おかゆやスープ、フルーツゼリーなどが良いでしょう。
食欲がないときでも水分補給は忘れずに。乳幼児用のイオン飲料、お茶、湯冷ましなどが理想的ですが、好むものがあればそれを与えましょう。一気にたくさん飲むのではなく、なるべくこまめに水分補給しましょう。
発熱が落ち着いたら徐々に普通の食事に戻していくと良いでしょう。
Q:熱があるときにお風呂に入れても大丈夫ですか?
A:熱は特に夜間に上がりやすいため、夕方以降の入浴は避けた方が良いでしょう。汗をかいた場合など清潔にしたい時には、日中にさっとシャワーを浴びるなどしましょう。
ただし、熱が高すぎる時や子どもがぐったりしている時には、無理をせず安静にさせることを優先しましょう。入浴後はしっかりと体を拭き、保温を忘れずに行います。
Q:熱が高い場合、冷えピタなどを使ったほうが早く下がりますか?
A:冷却シート自体で熱が下がるわけではありませんが、子どもの発熱時におでこを冷やすことで一時的に不快感を和らげる効果があります。しかし、体の内部の体温を直接下げる効果はないため、根本的な解熱にはつながりません。
効果的に体温を下げるためには、前述のように首や脇の下、足の付け根などを冷やす方が効果的です。また、こまめな水分補給や安静を保つことも重要です。
冷却シートはあくまで補助的なケアとして考え、発熱が長引く場合や子どもがぐったりしている場合は医師に相談しましょう。
※顔につけた冷却シートがずれて窒息に繋がるケースもあります。使用する場合は必ず側で見守るなど、注意しましょう。
Q:朝に熱がなければ登園やお出掛けなどはしてもいいのでしょうか?
A:朝熱が下がっていても、午後になると再び熱が上がることはよくあります。感染症がしっかり治らないまま無理をすると、 合併症を起こしたり、新しい感染症にかかってしまうこともあります。一般的には24時間以上熱がない、食欲が回復し ていることを目安に集団生活に復帰しましょう。
(インフルエンザなど登園の基準がある感染症はそれに従いましょう)
解熱剤の使い方や発熱時の病院受診の目安については、以下の記事を参考にしましょう。
・「子どもの解熱剤、どう使う?」
https://calldoctor.jp/news/article/111/
・「子どもの発熱、病院受診の目安は?」
https://calldoctor.jp/news/article/73/
回答者:
日本赤十字社医療センター 小児科専門医
みてねコールドクター小児医療アドバイザー
風間 尚子先生
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
https://calldoctor.jp/news/article/177/