2025.11.26
感染症トレンド

インフルエンザが全国的に警報レベルに。患者数は14万超

・インフルエンザの患者数は全国で14万5千人を突破
・全国の定点あたり報告数は37.73人。24の都道府県で警報レベル「30」を超える


国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。

◆全国の各感染症の状況
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2025年11月第2週(11月10日〜11月16日)の最新データでは、インフルエンザの患者数が全国的に急増し、患者数は全国で14万5千人を突破しました。
その他の感染症は、感染性胃腸炎、溶連菌感染症、マイコプラズマ肺炎が増加傾向でした。
 
 
♦️今週のピックアップ:インフルエンザ患者数が急増
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インフルエンザの定点あたり報告数は13週連続で増加し、1医療機関当たり37.73人と、警報レベルである「30」を超えました。
都道府県別に見ると24の都道府県で警報レベル「30」を超え、その他19都道府県でも注意報レベルを超えました。宮城県の患者数が最も多く(80.02人 ※警報レベルの2倍以上)、埼玉県、福島県、岩手県、神奈川県など、東北や関東で特に流行しています。

注意報レベルを超えていない都道府県も患者数が右肩上がりであるため、今後さらなる感染拡大が予想されますので十分に警戒してください。
 
 
📝インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴です。

あわせて、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。全く症状のない場合や、風邪のような症状のみでインフルエンザに感染したことに気が付かない場合もあります。

主な感染経路は飛沫感染です。咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、咳エチケットを徹底しましょう。

【関連記事】
小児科医Q&A「子どものインフルエンザ、いつ受診する?いつ登園できる?よくある質問」
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インフルエンザにかかったら…家庭内感染を防ぐポイント
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📝予防接種について

インフルエンザワクチンの接種を受けることで、発症や重症化のリスクを抑えることができます。ワクチンの効果は約5ヶ月程度なので、感染の予防や重症化予防のためには毎年受けるのが良いでしょう。

多くの病院・クリニックではインフルエンザの予防接種が開始しています。まだ今シーズンは接種していないという方も、受付が間に合う医療機関もありますので、周囲の流行状況に合わせてご検討ください。

注射タイプのワクチンの他に、昨年からは経鼻タイプ(鼻にスプレーをするタイプ)のワクチンも登場しました。子どもの予防接種は自治体の助成がある場合が多く、金額や助成範囲は自治体によって異なりますので、調べてみましょう。

【関連記事】
ワクチン接種はいつから?今から始めるインフルエンザ対策
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子どもを守るインフルエンザ予防接種 ― 時期・種類・副反応まで解説
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📝治療薬と検査について

治療薬には、タミフル、リレンザなどの抗インフルエンザ薬があります。発症から48時間以内に服用を開始することで、発熱期間の短縮や、鼻や喉からのウイルス排出量も減少する効果が期待できます。

抗原検査をする場合、発症直後では陽性とならない場合があるため、38度以上の発熱から8時間以降の検査が望ましいです。

抗原検査で陰性となった場合でも、症状や、周囲の感染状況などを医師が総合的に判断して、診察の上で抗インフルエンザ薬が処方できる場合もあります。

なお、抗インフルエンザ薬は、発症から48時間を過ぎてから服用を開始しても十分な効果は期待できません。用法、用量、期間(服用する日数)を守って服用することが重要です。
   
【関連記事】
みてねコールドクター通信「今から始めるインフルエンザ対策」
https://calldoctor.jp/news/article/76/

インフルエンザと風邪の違いは?知っておきたいインフルエンザ基礎知識
https://calldoctor.jp/news/article/343/
 
 
📝検査キット購入キャンペーン

「みてねコールドクター」では、日本調剤と連携し、インフルエンザ・コロナ同時検査キットを20%OFFで購入できるキャンペーンを開始しました。

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オンライン診療のご利用イメージ
1.あらかじめ自己検査キット(※1)を準備
2.インフルエンザかも?と思ったら自己抗原検査を実施(※2)
3.陽性判定の結果をもとにオンライン診療を受診
4.医師による処方(※3)
5.お薬を近隣薬局または配送(※4)で受け取り
 
 
※1 自己検査キットは「研究用キット」等も販売されていますが、性能等が国に承認された「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と表記があるものを選びましょう。
※2 検査のタイミングは一般的に、38度以上の発熱がみられてから8時間〜12時間程度経過してから実施すると、より正確な結果が出ると言われています。
※3 診断や処方は医師の判断によります。症状により、診断や処方ができない場合があります。
※4 処方薬の配送サービスは日本調剤と連携しています。配送エリアの詳細は、みてねコールドクターアプリまたはこちら(https://calldoctor.jp/news/article/1992/)をご確認ください。
 
 
♦️溶連菌感染症の患者数が例年よりやや増加

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溶連菌感染症の患者数が例年よりやや多くなっています。全国の定点あたり報告数は2.46で、流行した2023年を超えるほどではありませんが、例年この時期から冬にかけて患者数が増加するため今後も注意が必要です。
愛知県、茨城県、福岡県、京都府などでは全国値の2倍以上の報告数となっており、周囲の流行状況に警戒してください。
  
 
💬溶連菌感染症とは
  
溶連菌感染症は「溶血性レンサ球菌」と呼ばれる細菌による感染症です。感染して2~5日の潜伏期間を経て、発熱、倦怠感、喉の痛み、イチゴ舌(舌の表面がイチゴのように赤くブツブツする)といった症状を引き起こします。38度〜39度の高熱と、喉の赤みや痛みが強くなりやすいのが特徴です。
  
溶連菌感染症が最も多く見られるのは小学生です。3歳以下の乳幼児や大人は感染しても典型的な症状が出ないケースもあります。
  
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。感染予防策としては手洗いうがいや咳エチケットが有効です。身近に感染者がいる場合や、周囲で流行している場合は、日頃から予防策を徹底しましょう。
  
もし溶連菌感染症が疑われる症状が出てしまったら、お近くの医療機関を受診しましょう。治療には抗菌薬が処方されます。お薬を飲み始めると数日で症状が改善していきますが、処方された抗菌薬は必ず全て飲み切るようにしましょう。
  
溶連菌感染症については以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
  
【関連記事】
溶連菌感染症について
https://calldoctor.jp/news/article/55/


みてねコールドクターをご利用された患者様から、インフルエンザで学級閉鎖になったというお話や、ご家族全員がインフルエンザになったというお話をよく伺います。
また、熱が出たためオンライン診療を受けてみたが、オンライン診療の医師に対面受診を勧められて病院に行ったところ、検査をしてみたら溶連菌感染症だったという患者様もいらっしゃいました。

冬の時期は、インフルエンザに限らず様々な感染症が流行するため、注意が必要です。寒くなり、空気が乾燥することで、感染症が広がりやすくなります。

室内の適度な換気や加湿をしていただき、手洗い・うがい、咳エチケット、無理のない範囲でマスクの活用などの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。

感染症トレンドの次回更新予定日は2025年12月10日(水)です。

◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html

◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。

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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
  
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/

・オンライン診療でのお薬の受け取り方
https://calldoctor.jp/news/article/177/

・インフルエンザ流行拡大中!検査キットなど早めの準備を
https://calldoctor.jp/news/article/2193/

・小児科医Q&A「子どものインフルエンザ、いつ受診する?いつ登園できる?よくある質問」
https://calldoctor.jp/news/article/2191/

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https://calldoctor.jp/news/article/606/

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