
5月第2週(5/12〜5/18)「流行中の伝染性紅斑(りんご病)が20の都道府県で警報レベルに。百日咳の患者数は累計2万人に迫る勢い」
✍️国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
◆全国の各感染症の状況
2025年5月第2週(5月12日〜5月18日)の最新データでは、感染性胃腸炎や伝染性紅斑(りんご病)、溶連菌感染症などの患者数が増加傾向でした。
例年冬に流行する感染性胃腸炎は、今年2〜3月に流行して以降減少傾向ではあるものの、5月第2週も「7.68」を記録し、例年よりも高い水準となっています。
ロタウイルスによる小学校での集団感染がニュースで報道されるなど、例年と比較すると患者数が多く注意が必要な状況です。感染力が非常に強いため、手洗いや消毒など、感染対策を十分に行いましょう。
【関連記事】
感染性胃腸炎について
https://calldoctor.jp/news/article/46/
◆百日咳の患者数が累計1万9千人を突破
百日咳の患者数は1週間で2,299人を記録し、2025年の累計患者数が19,274人となりました。
感染性胃腸炎など他の感染症と比較すると患者数は多くありませんが(感染性胃腸炎18,117人/週、伝染性紅斑4,834人/週)、患者数が増え続けている状況のため注意が必要です。
百日咳は、その名前の通り咳が数週間から数か月続くのが特徴です。四種・五種混合ワクチン(DPT-IPV・DPT-IPV-Hib)で予防可能な病気ですが、抗体の持続期間は4〜12年とされており、成長とともに抗体価が下がると、再び感染・発症することがあります。感染予防策としては、マスクの着用、手洗い・うがいの徹底が有効です。
【関連記事】
【小児科医が解説】最近増えている「百日咳」とは?
https://calldoctor.jp/news/article/1333/
◆今週のピックアップ:伝染性紅斑が流行中。20の都道府県で警報レベル超え
伝染性紅斑(りんご病)が流行中です。
定点あたり報告数は1医療機関当たり2.05人と、過去最多記録を更新しました。
全国のうち20の都道府県では、警報レベル「2」を大きく上回りました。厚生労働省からも、伝染性紅斑に関する注意喚起が発表されるなど、警戒が必要な状況です。
▼厚生労働省 伝染性紅斑について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/fifth_disease.html
地域によっては、警報レベルに満たなくても、自治体から注意喚起が出ている場所もあります。詳しくはお住まいの地域のホームページなどをご確認ください。
◆伝染性紅斑とは
伝染性紅斑(りんご病)は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。両頬の発疹と、その数日後に出現する体や手足の網目状の発疹が特徴的な病気です。
両頬に発疹が出現する数日前に、微熱や倦怠感など、風邪のような症状がみられる場合も多いです。
0歳〜9歳ごろまでの子供に多い病気ですが、大人でも感染することがあります。
特に、妊娠中に感染した場合、胎児の異常や流産が生じることがあるため注意が必要です。
現在、ヒトパルボウイルスB19に対する有効なワクチンはありません。
感染した場合も特効薬はなく、発熱や皮疹などの症状に対する対症療法が一般的です。
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。感染予防策としては手洗いうがいや咳エチケットが有効です。身近に感染者がいる場合や、周囲で流行している場合は、日頃から予防策を徹底しましょう。
伝染性紅斑については以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【関連記事】
みてねコールドクター通信11月増刊号「リンゴ病が東京都内で警報レベルの流行。妊娠中の方は要注意」
https://calldoctor.jp/news/article/378/
家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」
https://calldoctor.jp/news/article/408/
5月も終わりに差し掛かり、夏の気配が近づいています。感染性胃腸炎、伝染性紅斑、百日咳などの流行中の感染症に加え、これからは夏風邪にも注意が必要な時期となります。
規則正しい生活と、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。
感染症トレンドの次回更新予定日は2025年6月11日(水)です。
◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html
◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
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