2025.12.24
感染症トレンド

全国的にインフルエンザの流行が続く。感染性胃腸炎にも今後注意を

国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。

◆全国の各感染症の状況
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2025年12月第2週(12月8日〜12月14日)の最新データでは、感染性胃腸炎、溶連菌感染症、水痘などの感染症が増加傾向でした。インフルエンザの患者数は減少しているものの、依然として警報レベルを超える流行であるため注意が必要です。

♦️インフルエンザは全国的に警報レベルが続く
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インフルエンザの定点あたり報告数は1医療機関当たり36.96人で、前週の38.51人から減少しました。しかし、警報レベルである「30」を超える水準であるため、引き続き警戒が必要です。

都道府県別に見ても、全ての地域で注意報レベル「10」を超える状況が続いています。そのうち36府県で警報レベル「30」を超えており、油断できない状況です。

特に、宮崎県、福岡県、鹿児島県など、九州や中国・四国地方での患者数が急増しており、宮崎県の1医療機関当たり患者数は99.93人で、警報レベルの3倍以上の記録となりました。

年末年始の連休、帰省などで移動する方も多いと思います。普段お住まいの自治体の発信情報だけでなく、移動先の自治体の情報も調べておくなど、地域ごとの流行状況に注意してください。
 
 
📝インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴です。

あわせて、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。全く症状のない場合や、風邪のような症状のみでインフルエンザに感染したことに気が付かない場合もあります。

主な感染経路は飛沫感染です。咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、咳エチケットを徹底しましょう。

【関連記事】
小児科医Q&A「子どものインフルエンザ、いつ受診する?いつ登園できる?よくある質問」
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インフルエンザにかかったら…家庭内感染を防ぐポイント
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📝治療薬と検査について

治療薬には、タミフル、リレンザなどの抗インフルエンザ薬があります。発症から48時間以内に服用を開始することで、発熱期間の短縮や、鼻や喉からのウイルス排出量も減少する効果が期待できます。

抗原検査をする場合、発症直後では陽性とならない場合があるため、38度以上の発熱から8時間以降の検査が望ましいです。

抗原検査で陰性となった場合でも、症状や、周囲の感染状況などを医師が総合的に判断して、診察の上で抗インフルエンザ薬が処方できる場合もあります。

なお、抗インフルエンザ薬は、発症から48時間を過ぎてから服用を開始しても十分な効果は期待できません。用法、用量、期間(服用する日数)を守って服用することが重要です。
   
【関連記事】
みてねコールドクター通信「今から始めるインフルエンザ対策」
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インフルエンザと風邪の違いは?知っておきたいインフルエンザ基礎知識
https://calldoctor.jp/news/article/343/
  
 
📝検査キット購入キャンペーン

「みてねコールドクター」では、日本調剤と連携し、インフルエンザ・コロナ同時検査キットを20%OFFで購入できるキャンペーンを開始しました。

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※オンラインストアは2025年12月30日(火)~2026年1月4日(日)の期間が休業となります。そのため、早めの購入がおすすめです。

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オンライン診療のご利用イメージ
1.あらかじめ自己検査キット(※1)を準備
2.インフルエンザかも?と思ったら自己抗原検査を実施(※2)
3.陽性判定の結果をもとにオンライン診療を受診
4.医師による処方(※3)
5.お薬を近隣薬局または配送(※4)で受け取り

※1 自己検査キットは「研究用キット」等も販売されていますが、性能等が国に承認された「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」と表記があるものを選びましょう。
※2 検査のタイミングは一般的に、38度以上の発熱がみられてから8時間〜12時間程度経過してから実施すると、より正確な結果が出ると言われています。
※3 診断や処方は医師の判断によります。症状により、診断や処方ができない場合があります。
※4 処方薬の配送サービスは日本調剤と連携しています。配送エリアの詳細は、みてねコールドクターアプリまたはこちら(https://calldoctor.jp/news/article/1992/)をご確認ください。

♦️感染性胃腸炎がやや増加傾向。年明け以降の流行に注意を
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感染性胃腸炎の患者数が少しずつ増加しています。猛威をふるっているインフルエンザほど流行していませんが、数値としては右肩上がりで、年明けからさらに患者数の増加が予想されます。

冬場に流行しやすく、感染力も強い感染症であるため、今から注意をしておきましょう。

📝感染性胃腸炎とは

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌などの病原体に感染することによって起こる胃腸炎です。代表的な原因となる病原体は、ノロウイルス、ロタウイルスなどがあります。
症状は病原体により異なりますが、吐き気、嘔吐、下痢、発熱、腹痛などがみられます。

📝予防策

感染予防策としては手洗いや身の回りの消毒、食品は生食や半生食を避け加熱調理を行うことなどが有効です。

もし感染してしまったら、軽度な場合は自宅で安静にし、水分補給をしっかり行いましょう。

家庭内で感染者がいる場合は、手袋やマスクなどで感染予防をし、嘔吐物などを直接手で触れないように注意してください。感染力が非常に強いため、二次感染を防ぐことが重要です。

■関連記事

みてねコールドクター通信「感染性胃腸炎について」
https://calldoctor.jp/news/article/46/

「吐瀉物のついた衣類や布団などはどのようにしたらいいですか?」「水分補給の際は、冷たい飲料と温かい飲料、どちらが良いですか?」など、よくある質問に医師がお答えしています。

家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」
https://calldoctor.jp/news/article/408/

手洗いの効果や具体的な方法、「ハンドソープとアルコールとどちらが効果的でしょうか?」などを医師がご紹介しています。


インフルエンザが猛威をふるっていますが、冬場は空気が乾燥することで感染症が広がりやすく、インフルエンザ以外の感染症にも注意が必要です。

室内の適度な換気や加湿をしていただき、手洗い・うがい、咳エチケット、無理のない範囲でマスクの活用などの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。

また、年末年始の連休中に帰省などで移動する機会も増えることと思います。感染予防策を徹底して、家族や友人に感染症を拡げないように心がけ、安心して元気に連休をお過ごしください。

感染症トレンドの次回更新予定日は2026年1月7日(水)です。

◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html

◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。

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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
  
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/

・オンライン診療でのお薬の受け取り方
https://calldoctor.jp/news/article/177/

・インフルエンザ流行拡大中!検査キットなど早めの準備を
https://calldoctor.jp/news/article/2193/

・小児科医Q&A「子どものインフルエンザ、いつ受診する?いつ登園できる?よくある質問」
https://calldoctor.jp/news/article/2191/

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