2025.10.23
ドクター通信

子どもの肌を守る秋冬ケア “もち肌“を守るスキンケア術

秋になると空気が一気に乾燥し、肌にとって負担のかかる季節がやってきます。特にお子さんの肌は大人よりも薄くデリケートで、気温や湿度の変化によって肌トラブルが起こりやすくなります。なかでもアトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹などは、この季節に悪化しやすい代表的な症状です。
 
 
皮脂膜について

皮膚の表面には、皮脂と汗が混ざり合ってできる「皮脂膜」という天然の保護膜があります。
 
皮脂膜は、肌のうるおいを閉じ込め、水分の蒸発を防ぎながら、外からの刺激や細菌の侵入を防ぐ大切なバリアの役割を果たしています。
 
つまり、皮脂膜は肌の健康を守る「見えない盾」のような存在です。
 
ところが、生後4か月ごろになると、お母さんからもらっていたホルモン(プロゲステロンなど)の働きが少なくなり、皮脂の分泌が減っていきます。そのため、この時期を境に赤ちゃんの皮脂膜はだんだん薄くなり、思春期ごろまでは大人の約3分の1ほどの厚さしかないといわれています。

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保湿剤を使用すると、この皮脂膜を増強させることができます。 処方薬ではヒルドイドやヘパリン類似物質がよく使われますが、市販の乳液タイプのローションでもたっぷり使うことで効果を得られます。
 
特にこの時期に冬を迎えると、乾燥によって皮膚トラブルが起きやすくなるため、日々の保湿ケアがとても大切です。
  
  
保湿剤の塗り方について
 
図をみてわかる通り、皮脂膜は皮膚の一番表面を覆っている層です。その下の角質層の水分を保つために、入浴後はできるだけ早く保湿剤を塗ることが大切です。またそれでも乾燥が強い場合や粉をふいているようなときは、セラミド配合の化粧水やクリームを併用すると角質層までうるおいを届けることができます。
  
  
赤みや痒みがある場合は?
 
アトピー性皮膚炎の体質がある場合、保湿だけでは炎症がとりきれないことも多々あります。
 
同じ場所が繰り返し赤くなる、痒がるなどの場合はステロイドや免疫抑制剤などの塗り薬が必要になることもあるでしょう。
医師から塗り薬が処方される際には、しっかり塗り方を確認しましょう。
 
特にステロイドは副作用が有名なので、避けたいと思われる方もいらっしゃると思いますが、今は副作用を避ける使用方法が確立しています。
 
炎症をしっかり取るためにはしっかりと分厚く塗るのがポイントです。
 
また、一旦治った後に繰り返す場合には、定期的にステロイドや免疫抑制剤を使用して皮膚の荒れを防ぐ方法もありますので、医師に相談しましょう。
 
 
ツルツルのお肌にはメリットがたくさんある!
 
綺麗なお肌をキープすることで乳児の食物アレルギーや続発するアレルギー疾患を防ぐ効果もあります。そのために冬場は特に保湿を心がけましょう!
そして保湿だけで改善しないなどお子さんの肌に少しでも不安があるときは、早めに相談してみてください。

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解説者:小児科専門医 みてねコールドクター小児医療アドバイザー 風間尚子先生

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