2025.10.15
感染症トレンド

患者数が増加中のインフルエンザに注意。マイコプラズマ肺炎は一部地域で学級閉鎖に

・インフルエンザの患者数が7週連続で増加
・マイコプラズマ肺炎の報告数も増加中。学級閉鎖になる地域も


国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
  
  
◆全国の各感染症の状況
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2025年9月第5週(9月29日〜10月5日)の最新データでは、インフルエンザ、溶連菌感染症、RSウイルス感染症、マイコプラズマ肺炎などが増加傾向でした。
その他の感染症は減少傾向ではあるものの、新型コロナウイルス感染症や感染性胃腸炎などの患者数も比較的多くなっています。

♦️今週のピックアップ:インフルエンザの報告数が右肩上がり
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インフルエンザの定点あたり報告数は7週連続で増加し、1医療機関当たり1.56人となりました。
都道府県別に見ると、沖縄県、東京都、宮崎県など18の地域で「流行入り」の目安である「1人」を超える数値を記録し、全国的な流行の兆しが見られます。

特に沖縄県では定点当たり報告数が12.18人を記録し、注意報の基準値である「10人」を超えたため、インフルエンザ注意報が発令されました。
インフルエンザの流行状況 インフルエンザ注意報発令(2025年第40週)|沖縄県公式ホームページ

沖縄県は、更なる流行の拡大を抑えるために、手洗いや咳エチケット、換気などの感染予防策の実施を呼びかけています。

📝インフルエンザとは

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの症状が比較的急速に現れるのが特徴です。

あわせて、普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も見られます。全く症状のない場合や、風邪のような症状のみでインフルエンザに感染したことに気が付かない場合もあります。

主な感染経路は飛沫感染です。咳やくしゃみ等の症状のある時は、家族や周りの方へうつさないように、咳エチケットを徹底しましょう。
  
  
📝予防接種について

10月からは多くの病院・クリニックでインフルエンザ予防接種の受付が始まります。インフルエンザワクチンの接種を受けることで、発症や重症化のリスクを抑えることができます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事】
ワクチン接種はいつから?今から始めるインフルエンザ対策
  
   
📝治療薬と検査について

治療薬には、タミフル、リレンザなどの抗インフルエンザ薬があります。発症から48時間以内に服用を開始することで、発熱期間の短縮や、鼻や喉からのウイルス排出量も減少する効果が期待できます。

抗原検査をする場合、発症直後では陽性とならない場合があるため、38度以上の発熱から8時間以降の検査が望ましいです。

抗原検査で陰性となった場合でも、症状や、周囲の感染状況などを医師が総合的に判断して、診察の上で抗インフルエンザ薬が処方できる場合もあります。

なお、抗インフルエンザ薬は、発症から48時間を過ぎてから服用を開始しても十分な効果は期待できません。用法、用量、期間(服用する日数)を守って服用することが重要です。
   
【関連記事】
みてねコールドクター通信「今から始めるインフルエンザ対策」
インフルエンザと風邪の違いは?知っておきたいインフルエンザ基礎知識

♦️マイコプラズマ肺炎に注意。一部地域では学級閉鎖も
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マイコプラズマ肺炎の患者数が増加中です。全国の定点あたり報告数は1.36で、流行した昨年と比較すると多くありませんが、過去10年平均値の2倍以上の報告数となっています。

マイコプラズマ肺炎による学級閉鎖のニュースもあり、今後の動向に注意が必要です。
瀬戸内・国府小 マイコプラズマ肺炎で学級閉鎖/山陽新聞
市立小中学校の学級閉鎖等について/高砂市

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌に感染して起こる呼吸器感染症です。咳が長く続くことが特徴的で、特に14歳以下の子どもに多い病気です。

軽い風邪のような症状から、気管支炎や肺炎までさまざまな症状を引き起こします。咳の他に、発熱、倦怠感、頭痛、などの症状もみられることがあります。

感染力はそれほど強くありませんが、飛沫や密接な接触で感染するため注意が必要です。
感染予防策としては、流水と石けんによる手洗い、マスクの着用も有効です。咳や熱が続く場合には、早めに受診しましょう。

【関連記事】
みてねコールドクター通信「急増中のマイコプラズマ肺炎って?」
家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」


最近ようやく気温が下がり始め暑さが和らぎましたが、気温の変化で風邪を引きやすくなるこの時期。
寒暖差で体調を崩しやすい時期だからこそ、睡眠・栄養・適度な運動で体調を整えつつ、冷え込みに備えた服装調整や、室内の適度な換気や加湿を心掛けましょう。

感染症の流行に備え、手洗い・うがい、咳エチケット、無理のない範囲でマスクの活用などの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。

感染症トレンドの次回更新予定日は2025年10月29日(水)です。

◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html

◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。

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