
7月第1週(7月7日〜7月13日)の感染症動向
・百日咳の患者数が累計4.8万人突破
・伝染性紅斑(りんご病)が25の都道府県で警報レベル
国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
◆全国の各感染症の状況
2025年7月第1週(7月7日〜7月13日)の最新データでは、新型コロナウイルス感染症、ヘルパンギーナ、マイコプラズマ肺炎、水痘などの患者数が増加傾向でした。
流行中の伝染性紅斑(りんご病)は、全国的に警報レベルを超えた状態が続いており、注意が必要です。
伝染性紅斑(りんご病)の定点あたり報告数は1医療機関当たり2.06人と、前週と比較すると減少したものの、いまだに警報レベル「2」を超える水準となっています。
都道府県別に見ても、全国のうち25の都道府県で警報レベルを超えており、全国各地で警報が発令されています。
厚生労働省からも伝染性紅斑に関する注意喚起が発表されるなど、警戒が必要な状況です。
▼厚生労働省 伝染性紅斑について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/fifth_disease.html
地域によっては、警報レベルに満たなくても、自治体から注意喚起が出ている場所もあります。詳しくはお住まいの地域のホームページなどをご確認ください。
【関連記事】
みてねコールドクター通信11月増刊号「リンゴ病が東京都内で警報レベルの流行。妊娠中の方は要注意」
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家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」
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♦️今週のピックアップ:百日咳の患者数が累計4.8万人を突破
百日咳の患者数は1週間で3,682人を記録し、2025年の累計患者数が48,073人となりました。
他の感染症と比較すると患者数は多くありませんが、患者数が増え続けている状況のため注意が必要です。
百日咳は、その名前の通り咳が数週間から数か月続くのが特徴です。
💬百日咳について
🚨どんな病気?
百日咳は、その名前の通り咳が数週間から数か月続くのが特徴です。
熱が出ないことも多く、初めは軽い風邪のような症状(鼻水、咳)ですが、徐々に咳が激しくなり、
・短く連続する咳
・咳の後に「ヒュー」という音を立てて息を吸い込む
・痰を吐くと一旦落ち着く
といった発作を繰り返すようになります。夜間に咳き込みが悪化することも多いです。
🚨乳児は特に注意!
6か月未満の赤ちゃんが百日咳にかかると、ごくまれに重症化することがあります。
白血球が異常に増えて血液がドロドロになり、肺の毛細血管が詰まりやすくなるため、重度の呼吸障害を引き起こすことがあります。呼吸困難から肺炎や脳症を合併したり、命に関わることも。
乳児では、「スタッカート」と呼ばれる鋭く速い咳や、無呼吸発作(数秒〜数十秒呼吸を止める)が出ることもあり、見逃しに注意が必要です。
🚨感染と予防
四種・五種混合ワクチン(DPT-IPV・DPT-IPV-Hib)で予防可能な病気ですが、抗体の持続期間は4〜12年とされており、成長とともに抗体価が下がると、再び感染・発症することがあります。
感染予防策としては、マスクの着用、手洗い・うがいの徹底が有効です。
📝以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【関連記事】
【小児科医が解説】最近増えている「百日咳」とは?
https://calldoctor.jp/news/article/1333/
暑い日が続き、朝晩の気温差や天候の変化で疲労も溜まりやすい時期です。流行中の感染症に加え、これからは夏風邪にも注意が必要な時期となります。
規則正しい生活と、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。
感染症トレンドの次回更新予定日は2025年7月23日(水)です。
◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html
◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
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