
国立健康危機管理研究機構が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
◆全国の各感染症の状況
2025年4月第4週(4月28日〜5月4日)の最新データでは、連休の影響もあってか報告数は全体的に減少傾向でした。ですが、感染性胃腸炎や伝染性紅斑(りんご病)の患者数は例年と比較し未だ高い水準にあります。
感染性胃腸炎の報告数は「6.71」と、2月〜3月と比較すると減少傾向でした。しかし、ロタウイルスによる小学校での集団感染がニュースで報道されるなど、例年と比較すると依然として患者数が多く注意が必要な状況です。
感染力が非常に強いため、手洗いや消毒など、感染対策を十分に行いましょう。
◆百日咳の患者数が累計1万4千人を突破
百日咳の患者数は1週間で1,746人を記録し、2025年の累計患者数が14,267人となりました。
感染性胃腸炎の患者数と比較すると数は多くありませんが(感染性胃腸炎15,672人/週)、急激に患者数が増えているため注意が必要です。
百日咳は、その名前の通り咳が数週間から数か月続くのが特徴です。四種・五種混合ワクチン(DPT-IPV・DPT-IPV-Hib)で予防可能な病気ですが、抗体の持続期間は4〜12年とされており、成長とともに抗体価が下がると、再び感染・発症することがあります。感染予防策としては、マスクの着用、手洗い・うがいの徹底が有効です。
【関連記事】
【小児科医が解説】最近増えている「百日咳」とは?
https://calldoctor.jp/news/article/1333/
◆今週のピックアップ:伝染性紅斑が流行中。10の都道府県で警報レベル超え
伝染性紅斑(りんご病)が引き続き流行中です。
定点あたり報告数は、前週2025年4月第3週(4月21日〜4月27日)に1医療機関当たり1.3人を記録。これまでの過去最高値であった2015年の「1.21」を上回り、過去最多記録となりました。
4月第4週(4月28日〜5月4日)の最新値は「1.16」と、報告数は減少しましたが、全国のうち10の都道府県では警報レベル「2」を大きく上回りました。地域によっては警報が出ている場所もあります。詳しくはお住まいの地域のホームページなどをご確認ください。
◆伝染性紅斑とは
伝染性紅斑(りんご病)は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。両頬の発疹と、その数日後に出現する体や手足の網目状の発疹が特徴的な病気です。
両頬に発疹が出現する数日前に、微熱や倦怠感など、風邪のような症状がみられる場合も多いです。
0歳〜9歳ごろまでの子供に多い病気ですが、大人でも感染することがあります。
特に、妊娠中に感染した場合、胎児の異常や流産が生じることがあるため注意が必要です。
現在、ヒトパルボウイルスB19に対する有効なワクチンはありません。
感染した場合も特効薬はなく、発熱や皮疹などの症状に対する対症療法が一般的です。
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。感染予防策としては手洗いうがいや咳エチケットが有効です。身近に感染者がいる場合や、周囲で流行している場合は、日頃から予防策を徹底しましょう。
伝染性紅斑については以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【関連記事】
みてねコールドクター通信11月増刊号「リンゴ病が東京都内で警報レベルの流行。妊娠中の方は要注意」
https://calldoctor.jp/news/article/378/
家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」
https://calldoctor.jp/news/article/408/
保育園・幼稚園や学校など、人が多く集まる場所では感染が拡大しやすくなります。
日中と朝晩の気温差が大きくなり、寒暖差疲労が出やすくなるこの時期。規則正しい生活と、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。
感染症トレンドの次回更新予定日は2025年5月28日(水)です。
◼️感染症週報とは?
国立健康危機管理研究機構が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html
◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
https://calldoctor.jp/news/article/177/
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