
国立感染症研究所が毎週発行している感染症週報を元に、みてねコールドクターでは2週間に一度、全国の感染症の最新情報をお届けします。
◆全国の各感染症の状況
2025年3月第5週(3月31日〜4月6日)の最新データでは、ほどんどの感染症の患者数が減少傾向でした。
年明け以降流行していた感染性胃腸炎は、全国の定点あたり報告数が「6.41」と、4週連続で患者数が減少しています。しかし地域によっては全国値の約2倍となるエリアもあるため、周囲の感染状況に注意してお過ごしください。
◆百日咳の患者数が増加中
1週間で報告された全国の百日咳の感染者数が、2018年以降で最多となる722人を記録しました。
感染性胃腸炎や新型コロナウイルス感染症の患者数と比較すると数は多くありませんが(感染性胃腸炎19,251人/週、新型コロナウイルス感染症10,132人/週)、急激に患者数が増えているため注意が必要です。
百日咳は、その名前の通り咳が数週間から数か月続くのが特徴です。四種・五種混合ワクチン(DPT-IPV・DPT-IPV-Hib)で予防可能な病気ですが、抗体の持続期間は4〜12年とされており、成長とともに抗体価が下がると、再び感染・発症することがあります。感染予防策としては、マスクの着用、手洗い・うがいの徹底が有効です。
◆今週のピックアップ:伝染性紅斑の患者数が引き続き例年の約3倍に
伝染性紅斑(りんご病)が引き続き流行中です。
定点あたり報告数は1医療機関当たり0.63人となり、年明け以降、例年の2〜3倍以上の水準で推移しています。
◆伝染性紅斑とは
伝染性紅斑(りんご病)は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。両頬の発疹と、その数日後に出現する体や手足の網目状の発疹が特徴的な病気です。
両頬に発疹が出現する数日前に、微熱や倦怠感など、風邪のような症状がみられる場合も多いです。
0歳〜9歳ごろまでの子供に多い病気ですが、大人でも感染することがあります。
特に、妊娠中に感染した場合、胎児の異常や流産が生じることがあるため注意が必要です。
現在、ヒトパルボウイルスB19に対する有効なワクチンはありません。
感染した場合も特効薬はなく、発熱や皮疹などの症状に対する対症療法が一般的です。
主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。感染予防策としては手洗いうがいや咳エチケットが有効です。身近に感染者がいる場合や、周囲で流行している場合は、日頃から予防策を徹底しましょう。
伝染性紅斑については以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
【関連記事】
みてねコールドクター通信11月増刊号「リンゴ病が東京都内で警報レベルの流行。妊娠中の方は要注意」
https://calldoctor.jp/news/article/378/
家族の病気豆知識「知っておきたい手洗いの重要性」
https://calldoctor.jp/news/article/408/
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4月も後半に入り、新生活が始まり環境が変化する方も多いと思います。規則正しい生活と、手洗い・うがいなどの基本的な感染予防策を継続して、体調を崩さぬよう注意してお過ごしください。
感染症トレンドの次回更新予定日は2025年5月1日(木)です。
◼️感染症週報とは?
国立感染症研究所が毎週発表する、さまざまな感染症の1週間の動向がまとめられたものです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/
◼️定点あたり報告数とは?
全国の指定された医療機関から報告される感染者数を医療機関の数で割った数値です。
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・みてねコールドクター【オンライン診療】のご紹介
https://calldoctor.jp/news/article/50/
・「オンライン診療、どうやって診てもらうの?」受診の際のポイントを医師が解説
https://calldoctor.jp/news/article/71/
・オンライン診療でのお薬の受け取り方
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