2024.10.11
小児科医QA

小児科医Q&A「子どもの解熱剤、どう使う?」

ママパパの皆さんが抱える病気についてのちょっとした疑問に医師がお答えする小児科医Q&A。
第2回のテーマは「子どもの解熱剤、どう使う?」です。解熱剤に関するよくあるQAをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
 
 
Q:子どもに解熱剤は使ったほうがいいですか?
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A:解熱剤は病気を治すものではなく、一時的に熱を下げる効果があります。
熱が高くても元気な場合は使わず、高熱でぐったりする、水分が取れない・眠れない場合に使用しましょう。
 
 
Q:解熱剤を使う際の注意点を教えてください。
 
A:解熱剤は4~6時間以上の間隔をあけて、1日3回まで使用するのが目安です。また、子どもで使用する解熱剤は「アセトアミノフェン製剤」がほとんどです。

生後6カ月未満の赤ちゃんには原則、解熱剤は使用せず体を直接冷やしてあげましょう。首や脇の下などは太い血管の通っていることろですので効果が得られやすいです。濡れタオルをビニール袋に入れたりアイスノンをタオルに巻いたりして利用できます。
  
  
Q:解熱剤を使っても熱が下がりません(40度→39度位しか下がらない)。効いていないのでしょうか?

A:解熱剤を使った際、体温が劇的に下がらないこともあります。解熱剤の主な目的は、子どもの不快感を和らげ、体が少しでも楽になるようにサポートすることです。

例えば、40度から39度まで体温が下がった場合でも、子どもが少し元気になったり、食欲が戻ったりすれば、そのまま様子を見て良いでしょう。

熱がすぐに完全に下がらなくても、熱による不快感が和らいでいれば十分です。
ただし、解熱剤を使っても全く改善が見られない場合や、ぐったりしている、反応が鈍いなどの症状がある場合は、医師に相談してください。

解熱剤は体重に見合ったものが必要です。過去にもらったものなどを使用する際には注意しましょう。

Q:熱はそこまで高くありませんが、喉が痛いときなどに使用してもいいのでしょうか?

A:解熱剤は、発熱だけでなく痛みを和らげる鎮痛効果もあります。喉の痛みや頭痛、筋肉痛など、発熱を伴わない痛みにも使用することができます。

例えば、喉の痛みで子どもが食べ物や水分を取れない、寝られないなど日常生活に支障をきたしている場合は、痛み止めとして使用しましょう。

Q:解熱剤を使うと治りが遅くなりますか?

A:解熱剤を使用しても、病気の治りが遅くなることはありません。
解熱剤は、あくまでも発熱や痛みを一時的に軽減するための薬です。ですので、発熱の原因となるウイルスや細菌が体内で完全に排除されるまでには時間がかかりますが、解熱剤自体がそのプロセスを遅らせるわけではありません。

むしろ、解熱剤を適切に使用することで、子どもが快適に過ごせるようになり、体力が回復するサポートにもなります。

Q:熱性けいれんを起こしたことがあるのですが、解熱剤は使わないほうがいいでしょうか?

A:熱性けいれんと解熱剤使用の関連性はないと言われていますので、身体が辛そうであれば使って問題ありません。
  
  
今回は診察の際によく聞かれる解熱剤に関する質問にお答えしました。
次回は発熱時の温度調節やお風呂など、ホームケアでのよくある質問に回答します。
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回答者:
日本赤十字社医療センター 小児科専門医
みてねコールドクター小児医療アドバイザー
風間 尚子先生


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