2025.09.26
ドクター通信

RSウイルス感染症とは?症状・治療・ホームケアについて

RSウイルスは、子どもがかかりやすい代表的な呼吸器の感染症です。2歳までにほとんどの子どもが一度は感染するといわれ、何度もかかることもあります。大人や高齢者が感染することもあり、介護施設などで集団発生することもあります。
 
 
流行の時期
一年を通じて見られますが、以前は夏から秋が多く、近年は春から初夏にかけて増える傾向があります。2025年は年始に流行が見られましたが、8月にまた乳幼児を中心に感染が広がっています。
 
 
主な症状
・発熱
・鼻水
・咳、くしゃみ
・ゼイゼイ・ヒューヒューする呼吸(喘鳴)
 
症状は軽い風邪程度から、肺炎や細気管支炎(気管支のさらに先の気道で炎症が起こる)まで幅広いです。特に 生後6か月以内の赤ちゃんや、心臓・肺の疾患がある場合は重症化しやすいので注意が必要です。 また、中耳炎を合併することもあります。耳をよく触る、機嫌が悪いなどの様子があれば受診しましょう。
 
 
検査について
鼻の奥の粘液を綿棒で採り、迅速検査キットで10~15分ほどで判定できます。
重症化リスクがある場合など医師が必要と判断したときに実施されます。
 
 
治療
特効薬はなく、治療は発熱や咳などの症状を和らげる対症療法です。解熱剤や咳止めなどを使いながら、通常は1〜2週間で回復します。
 
 
ホームケアのポイント
家庭では、十分な水分補給と安静が基本です。食欲が落ちているときは、イオン飲料やスープ、やわらかいご飯など、のどごしがよく食べやすいものを与えましょう。咳や鼻汁でむせやすいのでとろみのついたものも良いでしょう。尿の量が減っていないかもチェックしてください。
 
ただし、次のようなときはすぐに受診してください。
  ・息苦しそうにしている
  ・顔色が悪い
  ・水分や食事がとれない
  ・高熱が続いている
  ・ぐったりしている
 
上記の場合には、気道が狭くなって酸素が必要だったり、点滴が必要なケースが多いため医師に相談しましょう。状況によっては入院することもあります。
 
 
感染を防ぐには?
RSウイルスは飛沫感染・接触感染でうつります。家庭内感染を防ぐために、以下の習慣を意識しましょう。
 
  ・手洗いをこまめに(指の間・手首まで丁寧に)
  ・マスクを着用できる子どもはマスクを、大人も看病時にはマスクを
  ・よく触るおもちゃや手すりは消毒する
 
また重症化リスクのある赤ちゃんは感染予防の注射(シナジスやベイフォータス)を接種します。
 
 
登園・登校の目安
インフルエンザのような登園停止期間は決まっていません。
発熱が下がり、食欲や元気が戻ってきた頃が目安です。園や学校、かかりつけ医と相談して決めましょう。
 
 
小児科医からのメッセージ
RSウイルスは喘息のような病態になる感染症の代表格です。特に乳幼児は喘息のようになりやすく、ゼーゼーヒューヒューと呼吸が苦しくなることがあります。このような場合には対症療法だけでなく、気道を広げる薬剤なども一緒に使用する必要があります。また発症から5日目あたりまで少しずつ悪化する可能性があるため流行期の鼻汁や咳嗽が目立つ場合には早めに医師に相談しましょう。

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解説者:小児科専門医 みてねコールドクター小児医療アドバイザー 風間尚子先生

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