
梅雨から夏にかけて溶連菌、アデノウイルスと並びヘルパンギーナや手足口病も流行を見せます。特にヘルパンギーナと手足口病は保育園や幼稚園のお子様には広がりやすく園での大流行となることも多々見られます。
昨年は特にヘルパンギーナが過去10年で最多の流行を記録しています。
一度治ってもウイルスの型が違えば再感染するため、今年の夏も引き続き注意が必要です。
手足口病とヘルパンギーナってどう違うの?
いずれもコクサッキーウイルス・エンテロウイルスなどが原因となります。手足口病とヘルパンギーナはほぼ同じ病態と考えられますが、ヘルパンギーナの場合は手足の発疹がなく喉の水疱のみが出現します。いずれも喉の痛みが大変強く、脱水にならないように注意が必要です。また軽度の胃腸炎症状が出現することもあります。
💬手足口病
その名の通り、手、足、口に水疱ができる病気です。
流行りやすいのは4歳くらいまでですが、小学校でも流行することがあります。
💬ヘルパンギーナ
6月から初夏にかけて、子ども同士の生活距離が近く、濃厚接触しやすい環境で流行する傾向にあります。水ほう(水ぶくれ)を意味する「ヘルペス」と「痛み」を意味する「アンギーナ」という言葉があわさったのが病名の由来です。
いずれの疾患も、熱が下がり飲食が通常通りできれば登園・登校が可能となります。
治療
いずれもウイルス感染症のため特効薬はありません。症状に応じた対症療法を行い自然に治るまでのサポートを行います。
ご家庭でのケアのポイント
・水分補給が最優先!
喉の痛みが大変強いため、飲食の量が減ってしまうことが多いです。発熱のみでなく、痛みを和らげるためにも解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)を使用して脱水を防ぎましょう。
・喉が痛いときは…
酸っぱいものや塩味の濃いもの、熱いものは痛みが増強しやすいです。
冷たいゼリー、アイスなども活用しましょう。
・排尿の回数をチェック!
脱水が進むと熱が下がりにくく、腎臓の負担も出現します。8時間に1回以上の排尿があれば安心ですが、それ以上間隔が空いたり、尿の量が著しく少ない場合には点滴を行う必要があるかもしれません。医師に相談しましょう。
こんなときはすぐに受診を!
・高熱が続いている(3日以上)
・水分がとれない、ぐったりしている
・顔色が悪く、ぼーっとして反応が鈍い
・けいれんや何度も嘔吐している
・尿が半日以上出ていない
まれに脱水症状や熱性けいれん、脳炎・脳症といった重い合併症を引き起こすこともあります。
痙攣や意識障害がある場合にはすぐに医師の診察を受けましょう。
感染予防のためにできること
これらのウイルスは、接触・飛沫・経口感染で広がります。そのため基本的な手洗い・うがい・マスクを徹底しましょう。
ヘルパンギーナや手足口病は特徴的な喉の所見や発疹から診断はつきやすい感染症です。しかしながら発熱や咽頭痛の程度が強いことが多く、積極的な水分摂取や解熱鎮痛剤を使っての痛みのコントロールの工夫が大切になります。ご家庭で心配な様子がある場合には早めに医師に相談しましょう。
解説者:小児科専門医 みてねコールドクター小児医療アドバイザー 風間尚子先生
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