2025.07.18
病気知識

子どものとびひ・水いぼ 対策とプールの注意点

いよいよ待ちに待った夏休み!プールや水遊びの予定を立てているご家庭も多いのではないでしょうか。しかし、夏は汗や虫刺されなど、子どもの肌トラブルが増えやすい季節でもあります。

特に、「とびひ」や「水いぼ」は、多くのお子さんが経験する皮膚の感染症です。
「このブツブツ、プールに入ってもいいの?」「お友達にうつしてしまわないか心配…」そんなお悩みの声もよく耳にします。

今回は、子どもの「とびひ」と「水いぼ」の特徴や、プールに入る際の注意点について詳しく解説します。
 
 
とびひ(伝染性膿痂疹)について
とびひは、正式には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」という皮膚の感染症です。虫刺されやあせも、湿疹などをかき壊した傷口から細菌(ブドウ球菌や溶連菌など)が入り込むことで発症します。

患部を触った手で体の他の場所をかくと、まるで火事の飛び火のように、あっという間に症状が広がってしまうことから「とびひ」と呼ばれています。

症状
とびひには、主に2つのタイプがあります。

水ぶくれができるタイプ(水疱性膿痂疹)
はじめに赤い発疹や水ぶくれができ、だんだん大きくなります。やがて水ぶくれが破れて皮膚がただれ、かゆみを伴うことが多いのが特徴です。夏場の子どもによく見られます。

厚いかさぶたができるタイプ(痂皮性膿痂疹)
赤い腫れの上に厚いかさぶたができます。炎症が強く、痛みを伴ったり、発熱したりすることもあります。

【ポイント】とびひでプールに入る目安は?
症状が悪化したり、他人にうつす恐れがあるので、完治するまではプールに入れません。かかりつけ医で完治の判断がでてから入るようにしましょう。
 
 
水いぼ(伝染性軟属腫)について
水いぼは、正式には「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」といい、ウイルスへの感染が原因です。皮膚のバリア機能が未熟な子どもに多く見られます。
感染経路は、皮膚の直接的な接触や、タオル・ビート板・浮き輪などを共有することです。

症状
直径1〜5mmほどの、光沢のあるいぼができます。中心が少しへこんでいるのが特徴で、かゆみを伴うこともあります。かき壊してしまうと、中のウイルスが飛び散って周りに広がることがあるため注意が必要です。

治療は、専用のピンセットで摘み取る方法が一般的ですが、痛みを伴うため、自然に治るのを待つ場合もあります。
治療は、専用のピンセットで摘み取れば良いのですが、小さくて量が多いと難しいケースが多いです。また痛みを伴い出血も伴うため、経過観察することも。ヨクイニンというはと麦成分が効果的な場合もありますので医師に相談しましょう。

【ポイント】水いぼでプールに入る目安は?
水いぼはプールの水ではうつらないので、プールに入っても問題はありません。ただし、お友達への感染を広げないために、ラッシュガードを着用し、肌と肌が直接触れないように配慮しましょう。

また、以下のことに気をつけましょう。

・タオル、ビート板、浮き輪などの共有は避ける
・プールの後は、シャワーで体をよく洗い流す
・水いぼをかき壊して、じゅくじゅくしている場合は控える (とびひを併発している可能性があるため)
 
 
ホームケアと予防のポイント
とびひも水いぼも、日頃のスキンケアでかかりにくくすることができます。

・爪は短く切る
かき壊しによる傷や、症状の悪化を防ぎます。

・体を清潔に保つ
汗をかいたらこまめにシャワーを浴びましょう。石鹸をよく泡立てて、優しく洗ってあげることが大切です。

・虫刺され・あせもは早めにケア
かゆみ止めを塗るなどして、かき壊さないように注意しましょう。

・肌を保湿する
保湿剤で肌のバリア機能を高めることも、感染予防につながります。
 
 
こんなときは医療機関へ
「これって、とびひ?水いぼ?」「薬局の薬でいいのかな?」と迷うこともあるかと思います。以下の症状が見られる場合は、早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。

・患部がどんどん広がっていく
・じゅくじゅくして痛みが強い
・発熱やだるさなど、全身の症状がある

原因に合わせた適切な治療を受けることが、早期回復への一番の近道です。
 
 
まとめ
夏に多い子どもの皮膚トラブル「とびひ」と「水いぼ」。プールに入れるかどうかは、症状と適切な処置によって判断が異なります。

とびひ:完治するまではプールは禁止
水いぼ:基本的には入ってOK。ただし、タオルなどの共有は避ける。直接他児に触れないようにラッシュガードなども有効。

どちらの場合も、まずはかかりつけ医に相談し、園や学校のルールも確認した上で、プールを楽しみましょう。また、プール施設の運営状況によってルールは違うので、利用先のルールも確認しておきましょう。

正しい知識とケアで、お子さんと一緒に楽しい夏をお過ごしください。
 
 
文献
日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa13/q11.html
認可外保育施設における感染症対策ガイドライン(令和5年5月改訂)
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/051010guideline

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・【小児科医が解説】どうしたらいい?夏場の子どもの紫外線対策
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