インフルエンザと風邪の違いは?
今年は例年より早く、インフルエンザが流行し出しました。
一般的にウイルスによる感染症のことを風邪と呼びますが、症状が強く出たり特殊な病状になるような時は、インフルエンザやRSウイルスなど、そのウイルスの名前で呼ばれます。
パンデミックを引き起こしたコロナウイルスや、これから流行期に突入するインフルエンザウイルスはその代表的なウイルスと言えるでしょう。
冬に流行するインフルエンザウイルスは、A型とB型によるものです。高熱や咳や鼻水などの症状が多く見られます。
また感染しても抗体は4~6ヶ月で消失しやすく、流行するウイルス株が毎年変わるため、繰り返し感染する可能性があります。
それぞれの症状
風邪の場合は、徐々に症状が現れることが多く、くしゃみや鼻水、軽い咳など、主に上気道(鼻や喉)の症状が中心です。熱が出ても比較的低いことが多く、体調も比較的軽く済むことが多いです。
一方、インフルエンザの場合は、症状は急速に現れ、発熱は3〜4日続き、症状がなくなるまで1週間ほどかかることもあります。
<インフルエンザの特徴的な症状>
・38℃以上の高熱
・頭痛、関節痛、筋肉痛
・全身の倦怠感
・鼻水、咳
重症化すると気管支炎や肺炎に進展することがあり、子どもの場合はまれに急性脳症を引き起こすこともあります。特に2歳未満の子どもは重症化のリスクが高いため、抗ウイルス薬を用いた治療が推奨されています。
インフルエンザの感染経路と感染力
インフルエンザは、感染者が咳やくしゃみをするとウイルスが飛散して空中に広がり、これを他の人が吸い込むことで感染します。
インフルエンザといえば、冬場の学級閉鎖を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。インフルエンザ感染者1人が1.3~1.8人に感染を広げると言われています。これは乾燥や、閉鎖空間ではさらに上昇し、特に冬場では感染を拡大する要因となっています。
感染した場合の対応
インフルエンザは通常、自然にも回復しますが体調が急変したり重症化することがあるため注意が必要です。
他の風邪のウイルスと異なり、インフルエンザには抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、イナビルなど)を使用でき、ウイルスの増殖を抑えることで症状を緩和させます。
これらの薬は症状発症後48時間以内に服用すると効果が得られるため、流行期には早目に診断を受けることが大切になります。
ただし、発症直後の抗原検査では陽性と出ない場合もあるため、発症から8~12時間後の受診がおすすめです。
出席停止期間と登園・登校の基準
インフルエンザは、学校保健安全法で第2種学校感染症に指定されており、発症後5日が経過し、解熱後2日(幼児の場合は3日)が出席停止期間とされています。解熱しても咳やくしゃみが続いている場合はマスクを着用しましょう。
予防とワクチン接種
インフルエンザは流行前にワクチンを接種することで、発症や重症化のリスクを低減できます。特に高齢者においては、ワクチンが感染予防および重症化予防に効果を発揮します。接種は生後6ヶ月から可能で、13歳未満の子どもは2回接種が推奨されています。
今年はすでに流行期に入っており、すでにインフルエンザにかかってしまった方も、かかっていない株の予防のためにワクチン接種をおすすめします。
日本赤十字社医療センター 小児科専門医
みてねコールドクター小児医療アドバイザー
風間 尚子先生
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