2024.09.17
ドクター通信

みてねコールドクター通信9月後半号「劇症型溶連菌にも関係!大切なスキンケア」

夏の終わりは要注意!子供の肌トラブル予防とケア方法
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暑い夏が終わり、少しずつ涼しくなるこの時期は、子供の肌ケアを見直す絶好のタイミングです。
乳児から15歳くらいにかけての肌は皮脂膜が薄く、バリア機能が弱いため、季節の変わり目にトラブルが発生しやすくなります。
特に夏に受けた紫外線ダメージによる乾燥も影響するため、今からのケアが重要です。

皮脂膜とその働きについて

皮脂膜は皮膚の表面をおおう保護膜です。
肌の水分を守ったり、雑菌の繁殖を抑えたり、外部からの刺激をやわらげる役割を持っています。外界から身を守るバリアと考えてください。
出生して数ヶ月から思春期に入るまで、皮脂膜の厚さが約1/3ほどになると言われています。
またこの季節は紫外線ダメージによる乾燥もあいまって、バリア機能が壊れやすくなってしまいます。
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入浴時の洗浄と保湿でバリア機能をサポート

この皮脂膜のバリア機能は、おうちのケアで回復させることができます。
入浴中にしっかりと洗浄し、できるだけ早く保湿剤を塗りましょう。処方薬ではヒルドイドが有名ですが、市販の乳液タイプのローションでも効果があります。
またこのケアだけで改善がない場合には、皮脂膜の下層の表皮の乾燥もあるため、セラミドなどの成分が入ったローションを併用すると良いでしょう。

皮膚感染症の予防にも!

虫刺され跡や小さな傷からばい菌が侵入すると、皮膚の赤みや痛みが広がる蜂窩織炎(ほうかしきえん)や伝染性膿痂疹(とびひ)などの皮膚感染症が発生することがあります。
入浴時の洗浄でこれらの原因菌を減らすことができますし、保湿でのバリア機能を高めることで、より感染症のリスクを下げることができます。

最近、溶連菌が皮膚に感染し、皮膚や筋肉が壊死してしまい命に関わるような深刻な状態になってしまう、劇症型溶連菌感染症の報告も増えています。

子供達によくみられる溶連菌は、通常は喉に感染し熱の原因になりますが、皮膚に感染した場合は皮膚の深部にまで感染が進んでしまい、全身に症状がでます。
その多くは足の傷から菌が侵入しているのではないかと考えられています。

手足の強い痛みや腫れ、発熱などの症状があればすぐに医療機関を受診してください。

感染・発症する頻度は少なく必要以上に恐れることはありませんが、日頃から皮膚の洗浄と保湿をしっかりと行いましょう。

また虫刺されや手足口病の発疹が傷になってしまいそこから皮膚の感染症になるケースも多く見られます。

まだまだ半袖や素足で過ごすことの多い季節です。しっかりケアをしてお子さまを感染症から守りましょう。

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日本赤十字社医療センター 小児科専門医
みてねコールドクター小児医療アドバイザー
風間 尚子先生


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