
「もう何日もうんちが出ていない」「出てはいるけど、いつもコロコロで硬い」などお子さんの排便に悩む親御さんは、実はとても多くいらっしゃいます。腸は健康のバロメーターとも言いますが、便の悩みが長く続く場合には原因検索やその対応をしていくと良いでしょう。
便秘とは一般的に「3日以上排便がない状態」と定義されますが、それだけで判断できるものではありません。毎日排便があっても、量が少なかったり硬くコロコロの場合は、腸の中に便が残っている状態(いわゆる「宿便」)になっている可能性があります。排便の回数だけでなく、便の形・硬さ・排便後にすっきりしているかどうかも大切なサインです。
便の状態を評価する「ブリストル便形状スケール」では、コロコロした硬い便から水様便までを7段階で示しています。理想はバナナのようなやわらかい便で、力まずするっと出せる状態です。お子さんのうんちを日頃からさりげなく確認しておくと、体調の変化にいち早く気づくことができます。小さなお子さんなら一緒にトイレを確認したり、「うんち出た?どんな感じだった?」と声をかけてみましょう。

腸の働きはさまざまな影響を受けやすく、とても繊細です。そのため、子どもの便秘には何らかのきっかけがあることも少なくありません。
■食事・水分の偏り
食物繊維や水分が少ない食生活が続くと、便が硬くなりやすくなります。パンや麺が中心で野菜が少ない、ジュースばかり飲んでいるといった場合は食生活の見直しをしてみましょう。
■トイレを我慢する習慣
幼稚園・保育園・小学校など、自宅以外のトイレでうんちをするのを恥ずかしがったり、遊びを優先して我慢してしまうことがあります。我慢が続くと便意を感じにくくなり、悪循環に陥ることがあります。
自宅のトイレでうんちをする時間を決めたりするのも良いでしょう。
■トイレトレーニングのプレッシャー
トイレトレーニング中に失敗を怒られたり、強く促されたりした経験から、トイレ自体を怖がってしまうケースもあります。
■生活リズムの乱れ
朝食を食べない、朝ゆっくりトイレに入る時間がないといった生活習慣も、便秘の一因となります。
■心理的なストレス・疲れ
子どもの腸はとても敏感で、緊張や疲れがそのまま便秘に現れることがあります。入園・入学・進級など環境が大きく変わる時期は特に注意が必要です。「最近うんちの調子が悪いな」と感じたら、お子さんが無理をしていないか、生活全体を振り返ってみるきっかけにもなります。
「そのうち出るだろう」と様子を見ていると、便が直腸にたまり続け、直腸の神経が徐々に伸びてしまいます。そうなると便意を感じにくくなり、さらに出しにくくなるという悪循環に陥ります。
また、便が出にくい状態が続くと、排尿にも影響が出ることがあり、おしっこがしにくくなったり、尿路感染症を繰り返しやすくなることもあります。便秘は「ちょっと出にくいだけ」ではなく、骨盤の臓器全体に影響しうる症状です。
便秘薬を長く使うと癖になりそうと心配される親御さんも多いですが、子どもの便秘薬は正しく使えば安全です。むしろ、出ない状態を長引かせるほうが体への負担は大きくなります。
小児の便秘によく使われる薬は習慣性がほとんどなく、医師の指示のもとで安心して使うことができます。薬を上手に活用しながら、食事や生活リズムを整えていくことで服薬を中止できるケースが多いです。
①食物繊維を意識して摂る
野菜・きのこ・海藻・豆類などを食事に取り入れましょう。子どもが食べやすいよう、スープに入れたり細かく刻んだりする工夫も大切です。
②発酵食品で腸内環境を整える
ヨーグルト・納豆・みそ汁などを日常的に取り入れることで、腸内の善玉菌が増え、便通が整いやすくなります。
③水分をこまめに摂る
水分不足は便を硬くする大きな原因です。水やお茶をこまめに飲む習慣をつけましょう。朝起きたらコップ一杯の水を飲むことで、腸が刺激されて便意を促す効果も期待できます。
④脂質・油も適度に
適度な脂質は腸の動きを助け、便をスムーズに出す手助けをします。極端な低脂肪食は逆効果になることもあります。
以下のような場合は、かかりつけの小児科や消化器内科への受診をお勧めします。
●4日以上排便がない
●排便のたびに強く泣いたり、痛みを訴える
●便に血が混じっている
●お腹が張っていたり、嘔吐を伴っている
●体重増加がない、ゆっくり
特に血便や嘔吐を伴う場合は、早めに受診してください。
子どもの便秘は、正しく対処することが大切です。まずはお子さんの排便習慣に関心を持ち、食事や生活リズムを少し見直すことから始めてみましょう。薬も必要なときは処方されますので、怖がらずに使ってみましょう。「うんちの話」も笑顔で話すオープンな会話で、家族の健康サポートができることを願っています。
解説者:小児科専門医 みてねコールドクター小児医療アドバイザー 風間尚子先生

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