更新日 公開日

皮膚症状

子どものフケが止まらない——原因と頭皮ケアを小児科医がやさしく解説

子どものフケが止まらない——原因と頭皮ケアを小児科医がやさしく解説
QRコード

子どもの頭をなでたとき、白い粉のようなものがパラパラと落ちてきた——そんな経験をして、不安を感じた保護者の方は少なくありません。「ちゃんとシャンプーしているのになぜ?」「何かの病気なのだろうか?」と心配になるのは当然のことです。でも、まずひと息ついてください。子どものフケにはいくつかの原因があり、ほとんどの場合は正しいケアで改善できます。この記事では、小児科医の立場から、フケが止まらない原因と対処法をわかりやすくお伝えします。

「フケが止まらない」——まず知っておきたい、子どもの頭皮の基本

フケへの対策を考えるとき、「何をすれば止まるか」をすぐ知りたくなるのは自然なことです。ただ、間違ったケアを続けてしまうと、かえって頭皮の状態を悪化させることもあります。対策の前に、まず「子どもの頭皮がどういう状態にあるのか」を理解しておくことが、遠回りのようで実は最も確実な近道です。フケとは何か、なぜ出るのか、子どもの頭皮が大人とどう違うのかを、ここで整理しておきましょう。

子どもの頭皮は大人と何が違うのか

子どもの頭皮は、大人と比べてまだ発達の途中にあります。とくに乳幼児期は皮膚全体のバリア機能(外部の刺激から肌を守る力)が未熟で、水分が蒸発しやすい状態です。また、皮脂の分泌量も年齢によって大きく変化します。生後しばらくは母体からのホルモンの影響で皮脂が多く、その後は分泌が落ち着き、思春期前後には再び増加します。こうした変化の中で、頭皮の環境は常に揺れ動いています。大人と同じ感覚でケアするのではなく、年齢に合ったアプローチが大切です。

フケとは何か——ターンオーバーとの関係

フケの正体は、頭皮の表面からはがれ落ちた古い角質(皮膚の一番外側の層)です。皮膚は常に新しい細胞が生まれ、古い細胞が押し上げられてはがれ落ちる「ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)」を繰り返しています。このサイクルが正常であれば、はがれ落ちる量はごくわずかで目立ちません。しかし、頭皮が乾燥したり、皮脂が過剰になったり、刺激を受け続けたりすると、ターンオーバーが乱れて角質が大量にはがれやすくなります。それが、目に見えるフケとして現れます。

「少量のフケ」は自然な現象です

頭皮を指でかいたあとに白いものが少しついたり、黒い服を着たときにわずかに落ちてきたりする程度であれば、それは多くの場合、ごく正常な範囲のターンオーバーによるものです。人間の皮膚は毎日少しずつ古い細胞をはがしており、頭皮もその例外ではありません。「フケがまったくない」状態の方がむしろまれで、過度に心配する必要はありません。ただし、量が多い・かゆみが強い・皮膚が赤くなっているといった状態が続く場合は、何らかのケアや受診が必要なサインです。日常の観察を大切にしてください。

子どものフケが止まらない——主な原因を年齢・タイプ別に整理する

フケが続くとき、最初に確認したいのは「いつ頃から出ているか」「どんな見た目か」という2つのポイントです。子どものフケには年齢によって出やすい原因が異なり、乳幼児期と学童期では頭皮の状態がまったく違います。原因をおおまかに把握しておくと、日常のケアで対応できるものかどうかの判断がしやすくなります。焦らず一つひとつ確認していきましょう。

乳幼児期に多い——脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

生後数週間〜数か月の赤ちゃんの頭に、黄色みがかったかさぶたのようなものがついていることがあります。これは「乳児脂漏性皮膚炎」と呼ばれ、お母さんからもらったホルモンの影響で皮脂(ひし・肌を守る油分)の分泌量が一時的に多くなることで起こります。多くは生後数か月以内に自然におさまりますが、頭皮が赤くなったり、かゆがる様子が続く場合は小児科や皮膚科に相談しましょう。適切なシャンプーで清潔を保つことが基本的なケアの中心になります。

幼児〜学童期に多い——頭皮の乾燥・水分不足

幼児から小学生の時期は、皮脂の分泌量が比較的落ち着いており、頭皮が乾燥しやすい状態です。洗浄力の強いシャンプーを使い続けたり、すすぎ不足でシャンプー成分が残ったりすると、頭皮のバリア機能(外からの刺激を防ぐ働き)が乱れてフケが増えることがあります。また、エアコンによる室内の乾燥や、帽子を長時間かぶることによる蒸れも頭皮の状態に影響します。フケが白くて細かい場合は、乾燥が主な原因であることが多く、シャンプーの見直しと保湿ケアで改善が期待できます。

思春期前後に増える——皮脂の過剰分泌

小学校高学年から中学生にかけては、体の成長にともなってホルモンバランスが変化し、頭皮の皮脂の分泌量が増えてくる時期です。皮脂が多いと、頭皮に常在するマラセチア(頭皮に普通に存在する真菌の一種)が活発になりやすく、炎症を引き起こしてフケが出ることがあります。

運動量が多い子は汗もかきやすく、そのままにしておくと雑菌が繁殖して頭皮環境が悪化することも。思春期以降のフケは「大人型の脂漏性皮膚炎」に近い状態になる場合もあるため、フケが黄色みがかってべたついている・かゆみが強いといった場合は受診を検討してください。

年齢を問わず起こりやすい——すすぎ残しとシャンプーの選び方

どの年齢でも共通して起こりやすい原因が、シャンプーのすすぎ残しです。シャンプーの成分が頭皮に残ると、それ自体が刺激となって炎症を起こし、フケやかゆみの原因になります。また、大人用や洗浄力の強いシャンプーは子どもの頭皮には刺激が強すぎることがあります。使っているシャンプーが子どもの肌に合っているかどうかを見直すだけで、フケが改善するケースは少なくありません。日々のシャンプーの仕方を少し丁寧にするだけでも、頭皮の状態は変わってきます。

フケの「見た目」で原因を絞り込む——白いパラパラ型 vs 黄色いべたつき型

フケといっても、その見た目はひとつではありません。白くて細かい粉のようなものが舞う場合と、黄みがかった大きなかたまりが頭皮に張りついている場合とでは、原因がまったく異なります。見た目の特徴を手がかりにすると、どんなケアが必要かをある程度絞り込めます。ただし、あくまでも目安ですので、症状が続いたり悪化したりするときは、後ほど紹介する受診の目安も合わせて参考にしてください。

白くて細かいパラパラ型——乾燥が主な原因

白くて細かい粉のようなフケは、頭皮の乾燥が原因であることが多いです。空気が乾燥しやすい秋冬に増えやすく、エアコンを長時間使う環境でも起こりやすい傾向があります。子どもの頭皮はもともと水分を保つ力(バリア機能)が大人より弱いため、乾いた空気にさらされると皮膚の表面が荒れ、古い角質が細かくはがれ落ちてフケになります。

かゆみはあっても比較的軽めで、頭皮が赤くなっていないことが多いです。洗いすぎや洗浄力の強すぎるシャンプーも乾燥を悪化させる一因になるため、シャンプー選びと洗い方の見直しが改善の第一歩になります。

黄みがかった大きなかたまり型——皮脂や脂漏性皮膚炎が背景に

黄色みを帯びた、やや大きめのかたまり状のフケは、皮脂の過剰な分泌や脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん/皮脂が多い場所に炎症が起きやすい皮膚の状態)が関わっているケースが多いです。頭皮にべたつきがあり、フケが頭皮に張りつくように残るのが特徴で、かゆみも強めに出ることがあります。

乳児期には「乳児脂漏性皮膚炎」として頭頂部に黄色いかさぶたのようなものが現れることがあり、多くは自然に改善しますが、範囲が広い・炎症が強いときは皮膚科への相談をおすすめします。思春期前後は皮脂の分泌量が増えるため、この型のフケが出やすくなる時期でもあります。

「どちらかわからない」ときの考え方

2つの型がはっきり区別できないこともあります。乾燥と皮脂過剰が混在する「混合型」の状態になることもあるからです。迷ったときは、まず「洗いすぎていないか・すすぎ残しがないか」という基本的な点を見直すところから始めると、どちらの型にも対応しやすくなります。

また、フケとよく似た見た目として、アタマジラミの卵があります。フケとの見分け方については、当サイトの別記事「子どもの頭にある白いもの、シラミの卵?フケ?」で詳しく解説していますので、気になる場合はあわせてご参照ください。どちらの型であっても、正しいケアを続ければ多くの場合は改善に向かいますので、焦らず観察を続けましょう。

正しいシャンプーの方法——洗い方・すすぎ方・頻度のポイント

フケが気になると、「もっとしっかり洗わなければ」と力を入れて洗ったり、強いシャンプーを選んだりしたくなるものです。しかし子どもの頭皮は大人よりもデリケートで、洗い方やシャンプー選びを少し間違えるだけで、かえってフケが増えてしまうことがあります。ここからは、毎日のシャンプーで意識してほしいポイントを順に整理していきます。正しいケアを習慣にするだけで、フケの状態が落ち着いてくるお子さんは少なくありません。

子どもに合ったシャンプーの選び方

市販のシャンプーには洗浄力の異なるさまざまな製品がありますが、子ども用として選ぶなら「低刺激・弱酸性・無香料または低香料」を目安にすることをおすすめします。洗浄成分としては、アミノ酸系界面活性剤(例:コカミドプロピルベタインなど)を使った製品が頭皮への負担が少なく、子どもに向いているとされています。

大人用のフケ対策シャンプーには有効成分(ジンクピリチオンやミコナゾールなど)が含まれている場合があり、子どもへの使用は年齢制限や用法・用量をよく確認する必要があります。購入前に成分表示を確認し、迷う場合は薬剤師や医師に相談するのが安心です。

指の腹でやさしく洗う——爪を立てないのが基本

シャンプーをするとき、爪を立ててゴシゴシ洗うのは頭皮を傷つける原因になります。頭皮に細かな傷がつくと、そこから炎症が起きたり、バリア機能がさらに低下してフケが悪化したりすることがあります。正しい洗い方は「指の腹全体で、頭皮を動かすようにやさしくマッサージする」イメージです。シャンプーを手のひらでよく泡立ててから頭皮につけると、摩擦を最小限に抑えられます。髪の毛を洗うというよりも、頭皮の汚れと余分な皮脂を落とすことが目的だと意識するだけで、自然と力が抜けて正しい洗い方に近づきます。

すすぎ残しがフケを悪化させる

洗い方と同じくらい大切なのが、すすぎです。シャンプーが頭皮に残ると、成分が刺激になって炎症やかゆみを引き起こし、フケが増える原因になります。「もう十分かな」と思ってからさらに30秒以上流すくらいの意識でちょうどよいとされています。特に耳の後ろ・えりあし・頭頂部のくぼみなどはすすぎ残しが起きやすいポイントです。小さな子どもは自分でのすすぎが不十分になりやすいため、仕上げは大人が確認してあげると安心です。シャンプーを完全に洗い流すだけで、フケが改善するケースも珍しくありません。

シャンプーの頻度——毎日洗ってよいのか

「毎日シャンプーするのは頭皮に良くないのでは?」と心配される保護者の方もいますが、活発に動いて汗をかく子どもの場合、基本的には毎日洗って問題ありません。ただし、乾燥がひどいときや頭皮が荒れているときは、低刺激なシャンプーを使いながら様子を見るのが安心です。洗浄力が強すぎるシャンプーを毎日使うと、必要な皮脂まで落としすぎてかえって乾燥を招くことがあります。季節や子どもの頭皮の状態に合わせて、シャンプーの種類を使い分ける柔軟さも大切です。

ドライヤーで乾かす——濡れたまま放置しない

シャンプーの後、濡れたまま放置するのは避けましょう。頭皮が長時間湿った状態だと、常在菌(マラセチアなど)が過剰に増殖しやすくなり、フケや炎症の原因になることがあります。タオルで押さえるように水分を取り、その後ドライヤーを使って根元からしっかり乾かすのが基本です。ドライヤーは頭皮から15〜20cm程度離し、一点に当て続けず動かしながら使うと、熱による乾燥ダメージを防げます。就寝前のシャンプーが多いご家庭では、「寝る前に必ず乾かす」ことを習慣にするだけで、頭皮の状態が安定しやすくなります。

毎日のケアと生活習慣——フケを防ぐための環境づくり

シャンプーの方法を見直すだけでなく、日々の生活環境を整えることも、フケの改善には欠かせません。頭皮は皮膚の一部であり、室内の乾燥・汗・食事・睡眠といった生活全体の影響を受けています。「なかなかフケが改善しない」と感じるとき、実はシャンプー以外の部分に原因が潜んでいることも少なくありません。特別な手間をかけるのではなく、毎日の習慣を少し意識するだけで頭皮の状態は変わってきます。ここでは、保護者がすぐに取り組めるケアのポイントをまとめました。

室内の湿度を保つ——乾燥した空気が頭皮に与える影響

冬の暖房やエアコンは、室内の湿度を大きく下げます。空気が乾燥すると、頭皮の水分も奪われやすくなり、乾燥型のフケが増える原因になります。理想的な室内湿度は50〜60%程度が目安です。加湿器を使う、洗濯物を室内干しにするなど、手軽な方法で湿度を補いましょう。肌が敏感な子どもほど頭皮も乾燥の影響を受けやすいため、特に乾燥しやすい季節は意識して管理してあげてください。環境を整えるだけでフケが落ち着くケースもあります。

汗をかいたあとは早めにケアを——放置がフケを悪化させる

子どもは大人よりも汗をかきやすく、特に夏場や運動後は頭皮に汗が残りがちです。汗には塩分や老廃物が含まれており、そのまま放置すると頭皮が刺激を受け、かゆみやフケが悪化することがあります。帽子を長時間かぶった日や、体育・外遊びのあとは、できるだけ早めにシャワーで洗い流してあげましょう。すぐに洗えない場面では、濡れたタオルで軽く頭皮を拭くだけでも違いがあります。汗をこまめにケアする習慣が、頭皮トラブルの予防につながります。

保湿ケアを取り入れる——洗ったあとの頭皮を守る一工夫

シャンプーで洗ったあと、頭皮の水分が不足しがちな場合は、子ども向けの頭皮用保湿ローションやスカルプオイルを活用することも選択肢のひとつです。ただし、頭皮は顔や体と比べて皮脂腺が多く、つけすぎると逆に詰まりやフケの原因になることもあります。使用量はごく少量を指の腹でやさしくなじませる程度にとどめ、子ども用または無添加・低刺激とされた製品を選ぶようにしましょう。保湿ケアは乾燥が原因のフケに特に効果的で、正しく使えば頭皮を守る心強い味方になります。

食事・睡眠・ストレス——頭皮は体の内側を映す鏡

頭皮の状態は、食事・睡眠・ストレスといった体の内側のコンディションとも深く関わっています。偏食や睡眠不足が続くと皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が乱れ、フケが増えやすくなることがあります。

特に脂質の多い食事が続くと皮脂の分泌量が増えることも知られており、野菜・たんぱく質・ビタミン類をバランスよく取り入れることが頭皮の健康にもつながります。また、子どもにとってのストレス(環境の変化・緊張・疲れ)が皮膚症状に出ることもあるため、毎日の生活リズムを整えることが、フケの改善を支える基盤になります。

市販品を使う前に確認したいこと——フケ用シャンプー・薬の使い方

ドラッグストアには「フケ対策」を謳ったシャンプーや頭皮ケア製品が数多く並んでいます。手軽に試せるのは心強い反面、子どもの頭皮はまだバリア機能が未熟で、大人向けの成分や洗浄力に反応してかえって悪化するケースも少なくありません。市販品を使う前に、「本当に子どもに使えるものか」を一度立ち止まって確認する習慣をもつことが、遠回りのようで最も早い改善につながります。

大人向け製品をそのまま使ってはいけない理由

市販のフケ対策シャンプーには、「ピロクトンオラミン」「ジンクピリチオン」「サリチル酸」など、皮脂の過剰分泌や真菌(カビの一種)を抑えるための成分が含まれているものがあります。これらは大人の頭皮を前提に設計されており、皮膚のバリアが薄い子どもに使うと、刺激が強すぎて赤みやかゆみを引き起こすことがあります。

特にサリチル酸は角質を溶かす作用があり、幼児への使用は推奨されていません。「フケに効く」というラベルだけで選ばず、対象年齢の記載や小児への使用可否を必ず確認してください。購入前にパッケージ裏の「使用上の注意」を読む習慣が、トラブルを未然に防いでくれます。

子どもに使える市販シャンプーの成分チェックポイント

子どもの頭皮ケアに使うシャンプーは、裏面の成分表示を見て選ぶと失敗が減ります。次の点を目安にしてください。

  • 洗浄成分が「アミノ酸系」または「ベタイン系」であること(泡立ちはおだやかだが、刺激が少ない)

  • 「ラウリル硫酸Na」「ラウレス硫酸Na」が主成分のものは避ける(洗浄力が強く、乾燥型のフケには逆効果になることがある)

  • 着色料・合成香料が入っていないこと

  • アルコール(エタノール)が入っていないこと

「子ども用」「低刺激」と書かれていても、成分は製品によって異なります。裏面を確認する習慣をつけておくと、買い替えのときにも迷わなくなります。

市販の保湿ローション・スカルプケア製品の選び方

シャンプー後に頭皮の乾燥が気になる場合は、頭皮用の保湿ローションを補助的に取り入れることも一つの方法です。選ぶ際は、ヒアルロン酸・セラミド・グリセリンなど保湿を目的とした成分が主体のものを選び、メントール(清涼感成分)やアルコールが多く含まれるものは子どもには刺激になりやすいため避けるのが無難です。使う量は少量で十分であり、「たくさんつければ早く治る」ということはありません。

また、頭皮用として販売されていない一般的な顔・体用の保湿剤を頭皮に使う場合は、毛穴を詰まらせる油分(ワセリン単体など)を分厚く塗ることは避け、ローションタイプを薄く伸ばすようにするとよいでしょう。市販品はあくまでもケアの補助として活用し、改善が見られないときは早めに受診することをおすすめします。

こんなときは受診を——皮膚科・小児科に相談すべき症状の目安

毎日のシャンプーやケアを見直しても、フケがなかなか改善しないことがあります。頭皮の状態によっては、家庭でのケアだけでは対処しきれない皮膚トラブルが原因になっていることもあります。どのようなサインが出たら受診を考えるべきか、判断の目安を整理しておきましょう。「ここまで悪化したら」と決めておくだけで、保護者の方も焦らず対応できます。

2週間ケアを続けても変化がない場合

シャンプーの方法を見直し、すすぎをていねいに行い、室内の乾燥も改善した——そうした家庭での対策を2週間ほど継続してもフケの量や頭皮の状態がほとんど変わらない場合は、皮膚科や小児科への相談を検討してください。フケが多いまま放置すると、かゆみから無意識に頭皮を搔いてしまい、傷がつくことで炎症がさらに広がるリスクもあります。「様子を見ている間に悪化した」というケースは少なくないため、変化がなければ早めに受診することが大切です。

かゆみが強く、掻き傷や赤みが目立つとき

フケに伴うかゆみが強く、お子さんが頭を頻繁に搔いている場合は、皮膚へのダメージが蓄積しやすい状態です。頭皮に赤みが広がっている、掻き傷から浸出液(滲出液)が出ている、皮膚がただれているといった状態は、皮膚の炎症(ひふのえん)が起きているサインである可能性があります。こうした症状は自然に落ち着くことが少なく、医療機関で適切な治療を受けることで回復が早まります。かゆみをがまんさせ続けることは、睡眠の妨げや集中力の低下にもつながるため、早めの受診を心がけてください。

フケと一緒に脱毛や分厚いかさぶたが見られるとき

フケの量が多いだけでなく、一部の髪が薄くなっている、地肌に分厚いかさぶたが固まっている、または大きなかたまりが頭皮に貼りついているようであれば、通常の乾燥やすすぎ残しとは別の皮膚疾患が関係している可能性があります。たとえば、乳幼児期の脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)が長引いている場合や、頭部白癬(はくせん)と呼ばれる真菌(カビ)による感染が原因のこともあります。これらは医師による診察と検査が必要であるため、見た目で気になる変化があれば迷わず受診しましょう。

皮膚科と小児科、どちらに行けばよいか

受診先 向いているケース
皮膚科 頭皮の赤み・かさぶた・炎症・脱毛など皮膚症状が中心のとき
小児科 全身的な体調の変化も伴うとき、まずかかりつけに相談したいとき

頭皮や皮膚の症状が主体であれば、皮膚科への受診がより専門的な診断・治療につながりやすいです。ただし、かかりつけの小児科がある場合は、まずそちらに相談して紹介を受ける方法もあります。

よくある質問

  • Qフケは人にうつりますか?

    Aふつうのフケは古い角質がはがれたものなので、人にうつることはありません。ただし、頭皮にカビが感染する頭部白癬(とうぶはくせん)は接触でうつることがあり、タオルや帽子の共用が感染経路になります。髪が部分的に薄くなっている、地肌に分厚いかさぶたがあるといったときは、ふつうのフケとは別のものを考えて受診してください。見分けがつかないうちは、タオルを分けておくと安心です。

  • Qリンスやコンディショナーは使ってもいいですか?

    A使って構いませんが、つけるのは毛先だけにして、頭皮には直接つけないようにしてください。頭皮に残るとすすぎ残しの原因になり、かえってフケが増えることがあります。髪が短いうちは無理に使う必要はありません。髪が長く、乾燥してからまりやすいお子さんの場合に、毛先の保護として使うとよいでしょう。使ったあとは、シャンプーのときより念入りに流してあげてください。

  • Q髪を短く切れば、フケは減りますか?

    A髪の長さそのものがフケの量を決めるわけではありません。ただ、短いほうが地肌まで洗いやすく、乾かす時間も短くて済むため、結果としてケアがしやすくなるという利点はあります。本人が髪型にこだわる年齢であれば、無理に切るより「洗い方」と「乾かし方」を見直すほうが効果的です。切る場合も、フケを理由にするのではなく本人の希望に沿って決めてあげてください。

  • Qかゆみはないのにフケだけが出ます。これも受診が必要ですか?

    Aかゆみがなくても、フケが長期間続いていたり、量が多かったり、黄色みがかった大きなかたまりのフケが繰り返し出たりする場合は、脂漏性皮膚炎など皮膚のトラブルが隠れている可能性があります。自己判断でケアを続けて改善しない場合は、一度小児科か皮膚科に相談することをおすすめします。

  • Qフケ取り用のブラシやくしを使ってもいいですか?

    Aやわらかいブラシで軽くとかす程度なら問題ありませんが、硬いブラシで強くこすったり、かさぶたを削り取ろうとしたりするのは避けてください。頭皮に細かい傷ができ、そこから炎症や感染が起こることがあります。こびりついたものを取りたいときは、力ではなくお湯でふやかす時間を使うのが基本です。入浴の前にベビーオイルなどでやわらかくしてから、指の腹で洗い流すほうが安全に落とせます。

  • Qフケを友だちに指摘されて本人が気にしています。どう声をかければいいですか?

    Aまず、本人のせいではないと伝えてあげてください。フケは清潔にしていても出るもので、頑張りが足りないからではありません。そのうえで「ちゃんと減らせるものだから、一緒にやり方を見直そう」と、解決できる問題として扱うことが支えになります。ケアを続けても改善しないときは受診して、治療の見通しを本人にも聞かせてあげると安心につながります。学校で困っている様子があれば、担任の先生に状況を伝えておくのも一つの方法です。

まとめ

子どものフケが止まらないとき、その原因は頭皮の乾燥・皮脂の過剰分泌・シャンプーのすすぎ残し・脂漏性皮膚炎など、年齢や体質によってさまざまです。まず「フケの見た目」で乾燥型か脂漏性型かを見極め、子どもの頭皮に合った低刺激シャンプーを選び、指の腹でやさしく洗って丁寧にすすぐことが、毎日のケアの基本になります。

室内の湿度管理や汗のケア、十分な睡眠といった生活習慣の見直しも、頭皮の状態を整えるうえで大切な要素です。ケアを続けても改善しない場合や、かゆみ・赤み・炎症が強い場合は、早めに皮膚科または小児科に相談することをおすすめします。一つひとつのケアを丁寧に積み重ねていけば、多くのケースで症状は落ち着いていきますので、あまり心配しすぎず、まずは今日からできることを試してみてください。

オンライン診療アプリ「みてねコールドクター」のご紹介

  • 24時間365日、最短5分で医師の診察を受けられる

  • 薬は近隣の薬局で受け取れるほか、全国配送(離島を除く)、一部地域では即日配送にも対応

  • 登園・登校に必要な診断書や登園許可証の発行が可能

  • システム利用料は無料で、健康保険や子どもの医療費助成制度にも対応

「みてねコールドクター」のアプリをインストールすれば、保護者の不安を軽減しながら、お子さんの健康を安心してサポートできます。

あらかじめご家族の情報を登録しておけば、いざという時にスムーズにご利用いただけます。

家族のお守りに、みてねコールドクターをぜひご活用ください。

公式サイトはこちら:https://calldoctor.jp/

監修
先生 風間 尚子
風間 尚子先生
小児科専門医
日本赤十字社医療センターにて小児科医として勤務した後、現在は都内の小児科クリニックにて診療に従事。みてねコールドクターの医療監修も担当。PALS(小児二次救命処置)インストラクターとして救急対応にも精通。

同じカテゴリーの記事