子ども・家族の体調管理

子どもの体温をはかる方法|平熱の目安と体温計の選び方、発熱時の受診の目安を小児科医が解説

 子どもの体温をはかる方法|平熱の目安と体温計の選び方、発熱時の受診の目安を小児科医が解説
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体温は、子どもの体調変化に早く気づく大切なサインです。でも「毎回嫌がって測れない」「どの体温計がいい?」「何度なら発熱?」と迷いますよね。この記事では、平熱の目安と正しい測り方、体温計の選び方を整理し、発熱時に家庭でできることと受診の目安までわかりやすくまとめます。

大切なのは「正しく・同じ条件で」。迷うときは元気・呼吸・水分で受診を判断

子どもの体温は、測る場所や時間、動いた直後かどうかで変わりやすいです。だからこそ大切なのは、毎回できるだけ同じ条件で、正しく測ることです。

また、体温の数字だけで病気の重さは決まりません。迷うときは「元気・反応」「呼吸」「水分」が保てているかで判断すると安全です。

受診の判断 見ておきたいポイント 目安
様子見しやすい 元気がある/水分がとれる/呼吸が苦しくない 測定条件をそろえ、体温と様子を記録
早めに相談(当日〜数日) 発熱が続く/他の症状が強い/いつもと違う 小児科・クリニックで相談
急いで受診 呼吸が苦しい/ぐったりして反応が弱い/水分がほぼとれない/けいれん 当日中に受診(夜間休日は救急も検討)

体温の数字だけで決めない:元気・反応・呼吸を優先

同じ38℃でも、普段通り遊べて水分がとれる子もいれば、ぐったりしてつらい子もいます。数字よりも、呼びかけへの反応や顔色、息の仕方を優先して見ましょう。

呼吸が速い、肩で息をする、胸やお腹がへこむ、唇が紫っぽいなどは危険サインです。熱が高くなくても、こうした様子があれば受診が必要です。

まず家庭で整えること(測る条件・記録のしかた)

体温を比べるなら「同じ条件」が基本です。朝起きてすぐ、食事や入浴、運動の直後などは、体温が上下しやすいので、できれば毎日同じタイミングで測ります。

測った体温だけでなく、機嫌、食事と水分、睡眠、咳や鼻水の有無も一緒にメモしておくと、受診時に説明がしやすく、判断にも役立ちます。

急いで相談したいサイン(小さい赤ちゃん、高い熱、ぐったり等)

月齢が小さい赤ちゃん(特に生後3か月未満)の発熱は、早めに医療機関へ相談した方が安全です。いつもの平熱が分かっていても、年齢によって注意点が変わります。

また、ぐったりして反応が弱い、水分がとれない、尿が極端に少ないなどがあれば、体温の数字に関係なく急いで受診を考えましょう。夜間で迷う場合は♯8000などの相談窓口も活用してください。

子どもの「平熱」と発熱の目安:朝夕で変わる、個人差がある

子どもの体温は「いつ測ったか」で見え方が変わります。朝は低め、夕方〜夜は高めに出やすい(日内変動)があり、同じ子でも1日の中で差が出ます。

さらに、平熱には個人差があります。大事なのは「他の子と比べる」より、「その子の普段」を知っておくことです。そうすると、発熱時に落ち着いて判断しやすくなります。

平熱の目安と日内変動(朝は低く、夕方は高く出やすい)

平熱は年齢や体質で幅があります。朝起きた直後は低めに、夕方〜夜は活動量が増えて高めに出やすいのが一般的です。

そのため「朝は36.2℃、夜は36.9℃」のような差があっても、必ずしも異常とは限りません。普段と同じ時間帯・同じ条件で、数日見ていくと目安が分かりやすいです。

発熱の目安(数字より“様子”が大切)

目安として38℃以上を発熱とすることが多いですが、体温の数字だけで受診の必要性は決まりません。元気や反応があり、水分がとれて呼吸が苦しくないなら、家庭で様子を見られることがあります。

逆に、熱が高くなくても、ぐったりして反応が弱い、水分がとれない、呼吸が苦しそうなどがあれば、早めに受診が必要です。数字と“様子”をセットで見ましょう。

保育園・健康チェックで迷うときの考え方

保育園の登園前などは、短時間で測って判断しなければならず迷いますよね。まずは園のルール(何度以上でお休みか、解熱後何時間かなど)を確認し、それに合わせて判断するのが基本です。

同時に、体温だけでなく「いつも通り遊べるか」「咳や嘔吐がないか」「水分がとれているか」も見てください。数字が境目で迷うときは、無理をさせず相談する方が安全です。

正しい体温の測り方(わき):測定時間・角度・密着がポイント

体温を正しく測るうえで、わきは比較的安定しやすい部位です。一方で、汗や当てる位置、腕の固定が甘いと、実際より低く出ることがあります。

測定のポイントは「わきのくぼみの中心に当てる」「しっかり密着させる」「毎回同じ条件で測る」の3つです。ここを押さえるだけで、体温のブレが減ります。

わきで測る手順(汗、位置、腕の固定)

まず、わきに汗があると冷えて低く出やすいので、軽く拭きます。次に、体温計の先端をわきのくぼみの中心に当て、ずれないように腕を体に軽く寄せて固定します。

子どもが動くと先端がずれて誤差が出やすいので、抱っこして落ち着かせる、動画や絵本に集中している時に測るなど、動きを減らす工夫も有効です。

測れない/低く出る原因(密着不足、測るタイミング)

体温が低く出る原因で多いのは、先端がわきに密着していない、位置が浅い、腕が浮いている、といった「測り方」の問題です。測定中に体温計が動いた場合も、低めに出やすくなります。

また、入浴後・運動後・泣いた直後などは体温が上がりやすく、起床直後は低く出やすいなど、測るタイミングでも変動します。比較するなら条件をそろえましょう。

測定のコツ:毎回「同じ条件」にそろえる

体温の数字を追いかけるときは、毎回できるだけ同じ時間帯・同じ場所・同じ姿勢で測るのがコツです。朝だけ、夜だけなど測るタイミングを固定すると、普段の平熱も分かりやすくなります。

記録するときは、体温だけでなく、咳や鼻水、食事と水分、睡眠、機嫌なども一緒にメモしておくと、受診時に説明しやすく、医師の判断にも役立ちます。

体温計の選び方:わき・耳・おでこ(非接触)の違いと注意点

体温計は「早く測れる」ほど便利に感じますが、測る場所や条件で誤差が出やすいタイプもあります。まずは用途(毎日の記録/発熱時の確認)を決めましょう。

普段の体調管理には「わき」が安定しやすく、耳・おでこは補助として使うと安心です。特性を知って、家庭に合う選び方を整理します。

種類 測る場所 強み 注意点
わき用 わき 安定しやすく、比較しやすい 密着不足・汗で低く出ることがある
耳式 短時間で測りやすい 角度・耳あかで誤差が出やすい
おでこ(非接触) 嫌がる子でも測りやすい 外気・汗の影響を受けやすい

わき用体温計のメリット(安定しやすい)

わきは比較的安定しやすく、毎日同じ条件で測ると「その子の平熱」や変化を追いやすいのが強みです。保育園前のチェックにも向きます。

一方で、汗で冷えていたり、先端がずれて密着が弱いと低く出ることがあります。まずは測り方を整えるだけで、ブレが減ることも多いです。

耳で測るタイプの注意(耳あか・角度で誤差が出やすい)

耳式は短時間で測れるので、じっとできない子に便利です。ただ、耳の入れ方(角度)が毎回違うと、結果がぶれやすい点に注意が必要です。

耳あかが多いと正確に測れないこともあります。「高い/低い」が大きく揺れるときは、わきで測った値と見比べて判断すると安全です。

おでこ(非接触)タイプの注意(外気・汗の影響を受けやすい)

おでこ(非接触)は触られたくない子でも測りやすく、夜間や寝ているときの目安に便利です。ただし外気温や汗の影響を受けやすいです。

帰宅直後、冷暖房の前後、汗ばんでいるときは特に差が出ることがあります。発熱か迷うときは、条件を整えてわきで確認するのがおすすめです。

子どもが体温計を嫌がるとき:上手に測るコツ(赤ちゃん・幼児・小学生)

体温計を嫌がると、測るたびに親子で疲れてしまいますよね。まずは「短く・怖くなく・終わりが見える」形にして、負担を減らすのがコツです。

無理に押さえつけると、体温計自体が苦手になりやすいです。できる工夫を少しずつ試し、測れない日は別の手段で判断する考え方も持ちましょう。

嫌がる理由(動きたい、怖い、待つのが苦手)

子どもが嫌がるのは「動きたいのに止められる」「何をされるか分からない」「病院を思い出す」などが重なるためです。まずは理由を決めつけずに観察します。

赤ちゃんは固定されること自体が苦手で、幼児は待つのが苦手なことが多いです。小学生は不安や痛みの記憶が引き金になることもあります。

測りやすい工夫(抱っこ、声かけ、動画・絵本の活用)

測る前に「すぐ終わる」「ピピッでおしまい」を伝えると、見通しが立って楽になる子がいます。抱っこで安心させるだけでも、成功率が上がります。

  • 抱っこして背中をさする/腕を軽く固定する
  • 動画・絵本・おやつなど集中できる時間に測る
  • 測れたら小さなごほうび(シール等)で成功体験にする

毎回完璧を目指さず、「測れる日が増えたらOK」と考えると続けやすいです。親の焦りが減ると、子どもも落ち着きやすくなります。

測れないときの代替と、わき測定へ慣らす考え方

どうしてもわきで測れない日は、耳やおでこなど別の方法で大まかな目安をとるのも一つです。ただし誤差が出やすいので、数字の解釈は慎重にします。

最終的にわきで測れるようにしたい場合は、短時間でも触れる練習を重ねます。「今日は当てるだけ」→「数秒」→「音が鳴るまで」と段階を踏むのがコツです。

発熱時の注意点:家でできるケア(水分・環境)と「やりすぎない」対処

体温が高いと心配になりますが、家庭で大切なのは「数字を下げること」より、子どもが回復しやすい環境を整えることです。無理に食べさせる・過度に冷やすなどは、かえってつらさを増やすことがあります。

まずは水分、休養、室温・衣類の調整を優先し、つらさが強いときは早めに相談しましょう。ここでは家でできる基本を整理します。

まず水分が最優先(飲める形でこまめに)

発熱すると汗や呼吸で水分が失われやすく、脱水(体の水分不足)になりやすいです。飲める量が少なくても、少量をこまめに続けるのがコツです。

一度にたくさん飲ませると吐きやすいので、スプーンやストローで一口ずつでもOKです。尿が極端に少ない、口が乾く、ぐったりする場合は受診を検討しましょう。

服装・室温の調整(厚着しすぎない、汗を放置しない)

厚着は熱がこもりやすいので、汗をかいているときは着替えさせ、軽めの服で過ごさせます。寒がるときは無理に薄着にせず、本人の快適さを優先してください。

室温は暑すぎ・寒すぎを避け、眠りやすい状態に整えます。汗を放置すると冷えて体力を消耗するので、汗をかいたら拭く・着替えるを意識しましょう。

解熱剤の考え方(つらさで判断し、医師に相談)

解熱剤は「熱を下げるため」ではなく、つらさを減らして眠る・水分をとる助けとして使う考え方が基本です。熱があっても元気で飲めているなら、無理に使わなくてもよいことがあります。

反対に、つらくて眠れない、水分がとれないほどしんどいときは、医師に相談しながら使うと回復の助けになります。自己判断で市販薬を使う前に、かかりつけへ確認できると安心です。

受診の目安:小児科・クリニックに相談すべき症状/夜間の判断

体温を測った結果が高いと不安になりますが、受診の判断は「体温の数字だけ」では決まりません。元気・反応、呼吸、水分が保てているかをセットで見ましょう。

一方で、月齢が小さい赤ちゃんや、ぐったりしている子は、早めの相談が安全です。夜間に迷うときの考え方も含めて整理します。

受診の目安 こんな時 行動
日中に相談したい 発熱が続く/咳や嘔吐など他症状が強い/いつもと違う 小児科・クリニックへ相談
急いで受診 呼吸が苦しい/ぐったりして反応が弱い/水分がほぼとれない/けいれん 当日中に受診(夜間休日は救急も検討)
夜間に迷う 受診先が開いていない/判断がつかない ♯8000などで相談し、必要なら救急へ

日中に相談したい(高い熱が続く、他症状が強い等)

高い熱が続く、いったん下がってもまた上がる、咳や鼻水・嘔吐などが強いときは、早めに相談してよいタイミングです。感染症以外の原因が隠れることもあるためです。

また、保護者が「普段と違う」と感じるときは、その感覚を大切にしてください。受診して問題がなければ安心につながり、家庭での対応も整理できます。

急いで受診(呼吸が苦しい、ぐったり、水分がとれない、けいれん)

呼吸が速くて苦しそう、肩で息をする、胸やお腹がへこむ、唇が紫っぽいなどは急ぐサインです。体温の数字に関係なく、医療機関につなげましょう。

水分がほとんどとれず尿が出ない、ぐったりして反応が弱い、けいれんがある場合も急いで受診が必要です。家庭で冷やす・食べさせるより、受診を優先してください。

迷うときの相談先(♯8000、オンライン診療)

夜間や休日で迷うときは、子ども医療電話相談(♯8000)を活用すると、受診の必要性や対処法を整理できます。近くで受診できる医療機関の案内につながることもあります。

また、移動が難しいときはオンライン診療で相談する選択肢もあります。心配が強いときほど、早めに相談して「次に何をすればいいか」をはっきりさせると安心です。

よくある質問

  • Q何度から発熱?保育園に行っていいか迷う

    A目安として38℃以上を発熱と考えることが多いです。ただし登園の可否は園のルールが優先なので、基準(何度以上、解熱後何時間など)を確認しましょう。数字だけでなく元気・水分・呼吸も大切です。

  • Q平熱が低い/高い気がする。病気ですか?

    A子どもの平熱には個人差があり、朝は低め、夕方〜夜は高めに出やすい(日内変動)もあります。まずは普段と同じ条件で数日測って、その子の基準を把握すると安心です。

  • Qわきで測っても毎回違うのはなぜ?

    A汗、体温計の位置、腕の固定、測るタイミング(運動後・入浴後など)で変わります。わきのくぼみの中心に当てて密着させ、できるだけ同じ時間帯・同じ条件で測るとブレが減ります。

  • Q体温計を嫌がって測れない。どうしたらいい?

    A抱っこして安心させる、短時間で終わると伝える、動画や絵本に集中している間に測るなどが有効です。無理に押さえつけず、できる工夫を少しずつ試して、成功体験を増やすのが近道です。

  • Q耳・おでこで測る体温計は正確ですか?

    A短時間で測れて便利ですが、耳は角度や耳あか、おでこは外気や汗の影響で誤差が出やすいです。発熱か迷うときは条件を整えて、わきで確認すると安心です。

  • Q夜に熱が上がりやすいのは異常?

    A夕方〜夜は体温が高めに出やすいので、ある程度は自然なことがあります。大切なのは熱の数字より、呼吸・反応・水分が保てているかです。悪化する様子があれば相談しましょう。

  • Q受診するか迷うとき、何を見ればいい?

    A体温だけでなく、ぐったりして反応が弱い、呼吸が苦しい、水分がとれない、尿が少ない、けいれんなどがあるかを見ます。夜間に迷うときは♯8000などで相談するのも安全です。


まとめ

子どもの体温は朝夕で変わり、平熱にも個人差があります。まずは同じ時間帯・同じ条件で測って「その子の普段」を知ると、発熱時に落ち着いて判断できます。

わきは安定しやすい一方、汗や密着不足で低く出やすいので、位置と固定がポイントです。体温計を嫌がるときは抱っこや声かけで負担を減らし、耳・おでこは補助として使いましょう。

受診は体温の数字だけでなく、元気・呼吸・水分で判断します。ぐったり、呼吸が苦しい、水分がとれない、けいれんなどがあれば、早めに相談してください。

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監修
先生 風間 尚子
風間 尚子先生
小児科専門医
日本赤十字社医療センターにて小児科医として勤務した後、現在は都内の小児科クリニックにて診療に従事。みてねコールドクターの医療監修も担当。PALS(小児二次救命処置)インストラクターとして救急対応にも精通。

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