風邪などの内科症状

子どもの風邪を早く治すには?症状別のケア方法と小児科医が教えるポイント

子どもの風邪を早く治すには?症状別のケア方法と小児科医が教えるポイント
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お子さんが風邪をひくと、食欲が落ちたり、夜中に咳が続いたりと、見ているだけでも心配になりますね。
「できるだけ早く治してあげたい」と思っても、風邪に特効薬はなく、自然治癒力に頼るしかないのが現実です。
しかし、家庭でのケアの仕方次第で、回復までの時間を短くし、症状を軽くできることは確かです。
本記事では、小児科医の視点から、風邪を早く治すための基本的なケア方法をわかりやすく解説します。
発熱・咳・鼻水などの症状別の対処法に加え、食事・睡眠・水分補給といった家庭でできるサポート、そして「受診が必要なサイン」までを丁寧に紹介します。
焦らず、やさしく、そして安心してお子さんの回復を支えるためのガイドとしてお役立てください。

風邪の基本を知ろう:子どもがかかりやすい理由と仕組み

子どもが風邪をひきやすいのは、体が弱いからではなく、成長の過程にある「免疫の発達途中」だからです。
この時期の風邪は、実は体が少しずつ外のウイルスに慣れ、免疫力を鍛える大切な経験でもあります。
とはいえ、発熱や咳でつらそうにしていると、親御さんにとってはやはり心配ですよね。
まずは、風邪の原因と、家庭で気をつけたい基本的な仕組みを理解しておきましょう。

子どもの風邪が多いのはなぜ?免疫の発達との関係

子どもの免疫システムは、大人に比べてまだ未熟です。
そのため、新しいウイルスに出会うたびに風邪をひくということが起こります。
特に保育園や幼稚園に通い始めたばかりのころは、初めて触れるウイルスが多く、月に何度も風邪をひくことも珍しくありません。
しかし、これは決して悪いことではありません。
新たな風邪のウイルスに感染すると、体はそのウイルスを覚え、そのウイルスに対する免疫を獲得していきます。
こうして体がウイルスの種類を覚え、徐々に感染しにくく、重症化しにくい体質へと成長していきます。

ウイルス性と細菌性の違いを知っておこう

「風邪」と呼ばれる多くの症状は、実はウイルス感染によって起こります。
代表的なウイルスには、ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなどがあり、これらはのどや鼻の粘膜で増殖し、炎症を引き起こします。
一方で、まれに細菌による感染もあります。
たとえば「溶連菌感染症」のように、細菌が原因の場合は抗菌薬(抗生物質)が必要です。
ウイルスと細菌では治療法が異なるため、症状の出方や経過を観察することが大切です。

種類 主な原因 特徴 対応の違い
ウイルス性 ライノ・アデノ・RSウイルスなど 発熱・鼻水・咳 対症療法(安静・水分・睡眠)
細菌性 溶連菌など 高熱・喉の強い痛み・発疹 抗菌薬による治療が必要

風邪をこじらせないために家庭でできる基本の工夫

風邪を早く治すために重要なのは、「無理をさせず、体が回復する環境を整えること」です。
体温が高いときは涼しい服装にし、汗をかいたらこまめに着替えさせるなど、体温調整と水分補給を中心にサポートします。
また、乾燥した部屋は喉や鼻の粘膜を刺激しやすく、症状が長引く原因にもなります。
加湿器や濡れタオルで湿度を50〜60%に保つことで、粘膜の防御機能を助けられます。
家庭内では、咳エチケットや手洗いを徹底し、家族間の感染を防ぐ工夫も忘れずに行いましょう。

子どもの風邪を早く治すための3つの基本ケア
子どもの風邪を早く治すためには、特別な薬よりも家庭でのケアが何よりの近道です。
体がウイルスとしっかり戦えるように、「水分」「睡眠」「食事」の3つを整えることが基本となります。
この3つがバランスよく満たされると、体温調整がうまくいき、免疫力が高まり、回復までの時間を短くできます。

水分補給のコツ:こまめに・少量ずつ・やさしく
発熱や咳、鼻づまりがあると、子どもは思った以上に体の水分を失います。
特に小さなお子さんはのどの渇きをうまく訴えられないため、保護者が意識してこまめに与えることが大切です。
一度にたくさん飲ませようとせず、スプーン1〜2杯、または一口ずつを数分おきに与えましょう。

おすすめの飲み物 特徴・ポイント
麦茶・白湯 カフェインがなく、刺激が少ない
経口補水液 熱や食欲不振時に、電解質と水分を補える
スープ 栄養と塩分も同時に摂れるため、体力回復に◎

冷たい飲み物はのどを刺激し、熱いものは口内を痛める可能性があるため、人肌程度(約40℃)が最適です。
飲みやすいようにストローやスポイトを使うのもおすすめです。

睡眠と安静:体がウイルスと戦う時間をつくる
風邪を治すのは薬ではなく、子どもの体自身に備わった免疫力です。
その免疫が最も活発に働くのが「睡眠中」です。
しっかり休むことで、体温を整え、免疫細胞がウイルスを退治する力を発揮します。
特に夜間は咳や鼻づまりで眠りが浅くなりがちなので、背中にタオルを入れて上体を少し起こしたり、枕元にコップ一杯の水を置いて乾燥を防ぐなどの工夫をしましょう。
また、昼間も無理に遊ばせず、静かな遊びや読書などで体を休ませる時間をつくってあげましょう。
🌙 ポイント:眠れないほど咳が強い場合は、1歳以上であれば少量のはちみつを舐めさせると、喉の炎症をやわらげてくれます(1歳未満はNGです)。

消化の良い食事で体力を支えるポイント
風邪のときは消化機能も弱まるため、食べやすく、胃に負担をかけない食事が大切です。
無理にたくさん食べさせる必要はなく、「一口でも食べられるものを」が基本。
喉の痛みがある場合は、冷たいプリンやゼリー、温かいおかゆなどが良い選択です。

食べやすいメニュー例 栄養バランス
おかゆ+卵/やわらかいうどん 炭水化物+たんぱく質
にんじん・かぼちゃのスープ ビタミンA・Cで免疫強化
すりおろしりんご・ゼリー のどごしがよく水分補給も兼ねる

食欲が落ちているときは、「量より回数」を意識し、食べたいときに少しずつ与えるようにしましょう。
食後はうがいをさせて、喉の清潔を保つことも忘れずに。

💡 まとめポイント

  • 水分は“こまめに・少量ずつ・ぬるめ”が基本
  • 睡眠は最良の治療。休ませる環境づくりを
  • 食事は柔らかく温かいものを、食べられる量でOK

症状別ケア:熱・咳・鼻水への対処法

風邪の症状は、熱・咳・鼻水といった複数のサインが組み合わさって現れます。
それぞれの症状には意味があり、体がウイルスと戦っているサインでもあります。
大切なのは、「無理に止めよう」とせず、つらさを和らげてあげることです。

熱があるときの対応と解熱剤の使い方

発熱は、体がウイルスと戦うために体温を上げている防御反応です。
多くの場合、無理に下げる必要はありません。
むしろ、適切に過ごすことで、体の回復を早める働きをします。
熱があるときに大切なのは、体温調節と水分補給です。
寒がって震えているときは布団をかけて温め、熱が上がりきって暑がるようになったら、通気性の良いパジャマや薄着に変えて熱を逃がしてあげましょう。

状況 家庭での対応 受診の目安
熱が上がりはじめ 温めてあげる・安静にする 元気があり水分が取れていれば様子見
熱が高くてつらそう 脇の下・首・足の付け根を冷やす 38.5℃以上が2日続く/ぐったりしている
解熱剤の使用 医師の指示で使用。アセトアミノフェンが一般的 熱で眠れない・水分が取れないとき

🌡️ ポイント:解熱剤は「熱を下げるため」ではなく、「楽に過ごすため」に使います。
使用は医師の指示に従い、自己判断で頻繁に使うのは避けましょう。

咳がひどいときに試したい家庭ケア

咳は、体が気道のウイルスや痰を外に出そうとする自然な反応です。
無理に止めるのではなく、喉を潤す・刺激を減らすことを心がけましょう。

  • 温かい飲み物(白湯・麦茶)を少しずつ
  • 加湿器や濡れタオルで湿度を保つ(50〜60%が目安)
  • 寝る前に枕を高くして呼吸を楽にする

1歳以上のお子さんであれば、ティースプーン1杯のはちみつをなめさせると、喉をコーティングして炎症をやわらげ、咳を落ち着かせる効果が期待できます。
🚫 注意:1歳未満の赤ちゃんには、ボツリヌス菌による乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、はちみつは絶対に与えないでください。

鼻水や鼻づまりを和らげる方法

鼻づまりは息苦しさや寝苦しさを引き起こし、食欲不振の原因にもなります。
家庭でできるケアの基本は、「湿度を保ち、鼻を清潔にすること」です。

ケア方法 具体的なやり方 効果
鼻を温める 蒸しタオルを鼻の付け根に数分あてる 血流がよくなり鼻通りが改善
鼻水を吸う 市販の鼻吸い器でこまめに吸引 呼吸が楽になり睡眠の質が上がる
部屋の加湿 加湿器・濡れタオル・洗濯物を室内干し 鼻の粘膜を守り炎症を和らげる

寝るときは上半身を少し起こすと呼吸がしやすく、夜間の咳や鼻づまりを軽減できます。

こんなときは受診を考えるタイミング

家庭でのケアを続けても、次のようなサインが見られたら早めに小児科を受診しましょう。

  • 38.5℃以上の発熱が3日以上続く
  • 水分がほとんど取れない、尿が少ない
  • 咳が強くなり、眠れない・苦しそう
  • 顔色が悪く、ぐったりしている
  • 耳を痛がる、発疹が出ている

💬 目安:熱や咳が1週間以上続く場合、風邪以外の感染症(中耳炎・副鼻腔炎など)の可能性もあります。早めの相談が安心です。

子どもの風邪を早く治すための生活環境づくり

風邪の回復を早めるためには、薬だけでなく「体が治る環境」を整えることがとても大切です。
空気が乾燥していたり、部屋が暑すぎたりすると、喉や鼻の粘膜が刺激を受けて炎症が長引くことがあります。
また、家庭内でウイルスが広がらないようにする工夫も、家族みんなの健康を守るポイントです。

加湿・換気で空気環境を整える

乾燥した空気はウイルスが活動しやすく、喉や鼻の粘膜を傷つけやすくします。
湿度が50〜60%程度になるように保つことで、風邪の症状をやわらげる効果があります。

  • 加湿器を使う:特に暖房をつける冬は必須。加湿しすぎはカビの原因になるため注意。
  • 濡れタオルを干す・洗濯物を室内干しにする:加湿器がない場合でも十分効果的です。
  • 1時間に1回、数分間の換気:新鮮な空気を取り入れることで、室内にこもったウイルスを減らせます。
状況 理想の湿度 理由
冬の暖房使用時 50〜60% 粘膜を保護し、咳や鼻づまりを軽減
夏の冷房使用時 40〜50% 冷気による乾燥を防ぎ、喉の痛みを予防

🌿 ポイント:空気の乾燥は喉の炎症を長引かせる一因です。湿度計を活用し、日々の変化をチェックしましょう。

室温と服装のバランスで快適に過ごす

風邪をひいたときは、体温の上がり下がりが頻繁に起こります。
そのため、室温と服装のバランスをこまめに調整することが大切です。

  • 室温は 20〜23℃前後 を目安に
  • 厚着をさせすぎず、汗をかいたらすぐ着替える
  • 寒がるときはブランケットを使って一時的に温める

「寒くない?」「暑くない?」と声をかけてあげながら、お子さんが快適に感じる温度を一緒に探してあげましょう。
体温を一定に保つことで、免疫がスムーズに働きやすくなります。

家族内感染を防ぐための工夫

風邪のウイルスは、家庭内で簡単に広がります。
特に兄弟や両親が同じ部屋で長時間過ごすと、飛沫感染や接触感染が起きやすくなります。
小さな工夫で、家族全員の感染リスクを下げましょう。

  • お世話をする人をなるべく一人に限定する
  • 食器・タオルの共有を避ける
  • 使用後のティッシュやマスクは袋に密閉して捨てる
  • 家族全員がこまめに手洗い・うがいをする

また、寝室を分けることが難しい場合でも、寝る方向を互い違いにするなどの工夫で飛沫を減らせます。

💡 まとめポイント

  • 湿度は50〜60%、室温は20〜23℃を目安に保つ
  • 服装は「汗をかかせない・冷やさない」バランスが大切
  • 家族内感染を防ぐには手洗いと清潔な環境づくりを

風邪を予防するためにできること

子どもが風邪をひくのは自然なことですが、家庭でのちょっとした工夫でその頻度を減らすことができます。
特に保育園や学校など、ウイルスが広がりやすい環境では、毎日の小さな積み重ねが予防の鍵になります。
ここでは「手洗い・生活リズム・食事と免疫」の3つの柱を中心に、実践しやすい方法を紹介します。

手洗い・うがい・マスクの基本を家族で実践

風邪の感染経路の多くは「手を介した接触感染」です。
おもちゃ・ドアノブ・スイッチなどを触った手が鼻や口に触れることで、ウイルスが体内に入り込んでしまいます。

そのため、外から帰ったとき・食事の前・トイレの後には、石けんを使って丁寧に手を洗う習慣をつけましょう。
時間の目安は 20秒以上。親御さんが一緒に歌をうたいながら洗うと、楽しく続けられます。
うがいは喉の乾燥を防ぐ効果もあるため、ぬるま湯や水で軽く行うのがポイントです。
また、咳や鼻水が出ているときはマスクを着けて飛沫を防ぐことも大切です。
(※2歳未満のお子さんは窒息の危険があるため、マスクは不要です。)

習慣 タイミング ポイント
手洗い 外出後・食事前・トイレ後 石けん+流水で20秒以上
うがい 帰宅後・朝起きたとき ぬるま湯が刺激が少なくおすすめ
マスク 咳や鼻水があるとき 鼻と口をしっかり覆い、清潔なものを使用

規則正しい生活と十分な睡眠で免疫を守る

風邪を寄せつけない体をつくるには、規則正しい生活リズムと十分な休養が欠かせません。
寝不足が続くと免疫力が下がり、ウイルスに感染しやすくなります。

  • 早寝早起きを心がけ、毎日同じ時間に起きる
  • 昼寝も取り入れ、体をリセットする時間をつくる
  • 寝室を暗くして、ぐっすり眠れる環境を整える

また、テレビやタブレットの光は眠気を妨げるため、寝る1時間前には控えるようにしましょう。
睡眠中に分泌される「成長ホルモン」や「免疫細胞」が、風邪から体を守る働きをしてくれます。

食事と予防接種で風邪に強い体をつくる

栄養バランスの取れた食事は、免疫力を高める最大のサポートです。
特に次のような栄養素を意識的に取り入れると、風邪をひきにくい体づくりにつながります。

栄養素 主な働き 含まれる食べ物
ビタミンA 粘膜を守り、ウイルスの侵入を防ぐ にんじん・かぼちゃ・ほうれん草
ビタミンC 免疫細胞の働きを助ける みかん・いちご・ブロッコリー
たんぱく質 抵抗力のもとになる 鶏肉・卵・豆腐・魚
乳酸菌 腸内環境を整えて免疫をサポート ヨーグルト・納豆・みそ汁

また、インフルエンザなどの予防接種は、重症化を防ぐ大切な手段です。
特に冬場はウイルスが流行するため、定期接種のスケジュールを確認しておきましょう。
🍎 ポイント:食事・睡眠・予防接種という3つの柱を整えることで、「風邪をひきにくく、ひいても早く治る」体を育てることができます。

小児科医が伝えたい:受診の目安と家庭での判断ポイント

子どもの風邪はほとんどが自然に回復しますが、中には受診が必要なケースもあります。
保護者としては「病院へ行くべきか、もう少し様子を見てよいのか」迷う場面も多いでしょう。
ここでは、小児科医が実際に目安としている判断ポイントを紹介します。

まず確認したい「お子さんの様子」

熱の高さや咳の回数だけでなく、お子さんの全体的な様子を観察することが大切です。
同じ38℃の発熱でも、食欲があり笑顔が出ているなら、多くは自然に治ります。
しかし、元気がなくぐったりしている、反応が鈍いなどのサインがあれば、早めの受診を検討しましょう。
家庭で見ておきたい観察ポイントとしては、次のようなものがあります。

観察するポイント 気をつけたいサイン 判断の目安
表情・反応 目がうつろ、笑顔がない、呼びかけに反応しない 受診を検討
水分摂取 飲みたがらない、半日以上おしっこが出ない 脱水の可能性あり
呼吸の様子 肩で息をしている、息が速い、ゼーゼー音がする 早めの受診が必要
皮膚の色 顔色が悪い、唇が紫っぽい 救急相談を検討

🩺 ポイント:熱や咳の「数字」よりも、お子さんの表情・動き・水分摂取の有無を最も重視しましょう。

家庭で様子を見てよいケース

次のような状態であれば、家庭でのケアを続けながら様子を見ても大丈夫です。
ただし、長引く・悪化する場合は受診をためらわずに。

  • 熱はあるが食欲や元気がある
  • 咳や鼻水は出るが、睡眠がとれている
  • 水分をしっかり取れている
  • 発症から2~3日以内で、症状が軽い

このような場合は、水分・休養・加湿の基本を保ちつつ、無理をさせないことが回復への近道です。
保護者の「いつもと違う」という直感も非常に重要です。少しでも違和感を覚えたら、早めに相談して構いません。

早めの受診・救急相談が必要なサイン

次のような症状が見られた場合は、すぐに小児科や医療相談窓口に連絡を入れましょう。
深夜や休日でも、ためらわず相談して大丈夫です。

  • 呼吸が苦しそう(肩で息をする、ゼーゼー・ヒューヒューしている)
  • ぐったりして反応が鈍い、泣き声が弱い
  • 水分をほとんど取れず、尿が8時間以上出ていない
  • 顔色が悪い、唇が紫色
  • けいれんを起こした
  • 40℃以上の高熱が続いている

🚑 救急の判断で迷うときは
「#8000(子ども医療でんわ相談)」を利用することで、夜間や休日でも小児科医・看護師に直接アドバイスを受けられます。
全国どこからでも利用できる安心の窓口です。

よくある質問

  • Q子どもの風邪は何日くらいで治りますか?

    A 一般的に、子どもの風邪は 3〜5日ほどで熱が下がり、7〜10日ほどで咳や鼻水が落ち着くことが多いです。 ただし、体力や感染したウイルスの種類によって回復までの期間には個人差があります。 熱が下がっても咳や鼻水がしばらく続くのは自然な経過です。 「いつもより長い」「症状が強くなってきた」と感じたら、小児科に相談しましょう。

  • Q風邪のときにお風呂に入っても大丈夫?

    A発熱が続いている間や、ぐったりしているときは控えましょう。 熱が下がり、元気が出てきたら 短時間で入浴OK です。 お風呂の温度はぬるめ(38〜39℃)にして、入浴後は体を冷やさないようにすぐに着替えさせます。 入浴は血行をよくして眠りを促す効果もありますが、無理をさせないことが一番です。

  • Q風邪のときに食欲がない場合、無理に食べさせたほうがいいですか?

    A無理に食べさせる必要はありません。 食欲がないときは 水分補給を優先 し、食べられそうなときに消化の良いものを少しずつ与えましょう。 おすすめは、おかゆ・うどん・スープ・ゼリー・プリンなど喉ごしの良い食べ物です。 無理に「全部食べなさい」とせず、本人のペースを尊重することで、体が自然に回復します。

  • Q市販の風邪薬を飲ませても大丈夫?

    A子ども用の市販薬はありますが、症状や体重によって適切な薬や量が異なるため、 自己判断での使用は避けましょう。 特に解熱剤や咳止め、鼻水止めなどは、併用に注意が必要な成分が含まれている場合があります。 必ず医師や薬剤師に相談し、年齢や体重に合った薬を選びましょう。

  • Q 咳や鼻水が長引くとき、何かの病気が隠れている可能性はありますか?

    A風邪が治りかけでも、咳や鼻水だけが2週間ほど残ることは珍しくありません。 ただし、咳が長引いて夜眠れない・発熱が再び出る・耳を痛がる などの症状がある場合は、 中耳炎や副鼻腔炎、マイコプラズマ感染症などが隠れている可能性があります。 早めに小児科を受診して原因を確認しましょう。

  • Q家族に風邪をうつさないためにできることは?

    A家族内で風邪を広げないためには、以下のポイントを意識しましょう。 - 手洗い・うがいを徹底する - タオルや食器の共有を避ける - 部屋を定期的に換気する - マスクをつけて飛沫を防ぐ お世話をする人を1人に決めると、感染の広がりを最小限にできます。 また、家庭内でも加湿と適温(20〜23℃)の維持が、喉や鼻の粘膜を守る助けになります。

まとめ:家庭でのケアと早めの相談で安心を

子どもの風邪は、体が成長する過程で避けて通れないものです。
小さな体がウイルスと戦うたびに、少しずつ免疫力が育ち、強くたくましくなっていきます。
保護者にできる一番のサポートは、焦らず、あたたかく見守りながら体を回復へ導く環境を整えることです。
お子さんがつらそうなときは、無理に食べさせたり、薬で症状を押さえ込んだりするのではなく、「しっかり水分を取る」「十分に眠る」「体を冷やさない」など、基本的なケアを大切にしましょう。
また、乾燥を防いで湿度を保つだけでも、喉や鼻の粘膜を守る大きな助けになります。
一方で、熱が長引いたり、ぐったりして元気がない、呼吸が苦しそうといった様子が見られたら、ためらわず小児科を受診してください。
症状の変化に早めに気づき、適切な対応をとることで、合併症を防ぎ、安心して回復を迎えられます。

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監修
先生 風間 尚子
風間 尚子先生
小児科専門医
現在、日本赤十字社医療センター非常勤医・ミル訪問クリニック・吉原医院に勤務。小児科専門医、PALS(小児二次救命処置)インストラクターとして救急対応にも精通。

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