子どもの溶連菌はいつ治る?症状の経過と治療期間、登園の目安を小児科医が解説

お子さんが溶連菌(ようれんきん)感染症と診断されると、高熱や強いのどの痛みに驚きますよね。「いつ熱が下がる?」「いつから登園できる?」は特に気になるポイントです。溶連菌は抗生物質(抗菌薬)がよく効くことが多い一方、症状が軽くなっても薬を飲み切ることが大切です。この記事では、回復までの経過、登園の目安(24時間ルール)、家庭でのケア、回復後の尿チェックまで小児科医の視点で整理します。
Contents
まず結論:溶連菌はいつ治る?(熱が下がる時期の目安)
溶連菌感染症は、抗生物質(抗菌薬)がよく効き、「いつ治るか」を予測しやすい病気のひとつです。とはいえ、治る=熱が下がるだけではなく、のどの痛みが落ち着く、食事や睡眠が戻る、といった“普段の状態”に近づくことが大切です。ここでは、熱が下がる目安、のどの痛みの回復、回復期に見られることがある変化を、小児科での説明に沿って整理します。
抗生物質開始後、熱はいつ下がる?(24〜48時間の目安)
多くの場合、抗生物質を飲み始めてから24〜48時間以内に熱が下がってくることが多いです。高熱(38〜39℃台)が続いていたお子さんでも、翌日〜翌々日に解熱して、表情が楽になってくることがあります。ただし、飲み始めた直後にすぐ下がるとは限らず、解熱までに1〜2日はかかることがあります。
熱が下がっても体力は落ちているので、その日は無理に登園させず、まずは水分がとれているか、眠れているかを確認して回復を優先しましょう。
のどの痛みはいつ楽になる?食事が戻るタイミング
のどの痛みは、熱より少し遅れて軽くなることがあります。解熱しても「飲み込むと痛い」「固いものがつらい」状態が残ることは珍しくありません。目安としては、抗生物質開始から1〜2日で少し楽になり、数日かけて食事の量や種類が戻っていきます。
無理に普通食に戻すより、冷たいうどん、ゼリー、冷ましたスープなど“しみない食事”で支えながら、元気や食欲が戻るのを待つほうがぶり返しにくいです。
「回復のサイン」:指先の皮むけが出ることも
回復期に、指先の皮がむけるような変化が出ることがあります。これは溶連菌に伴う体の反応の一つで、熱やのどの痛みが落ち着いた後に見られることがあり、基本的には「回復のサイン」として過度に心配しなくて大丈夫です。
とはいえ、皮むけだけでなく、ぐったり感が強い、再び高熱が出る、関節が痛いなど別の症状が目立つ場合は、念のため受診して状況を確認しましょう。心配なときは早めに相談してくださいね。
何日目に何が起きる?溶連菌の経過(症状の山と回復)
「いつ治るか」をイメージするには、溶連菌の経過を“日数”で整理すると分かりやすくなります。溶連菌では、急性期に高熱とのどの強い痛みが出やすく、抗生物質を開始すると回復が早まることが多い一方、回復途中で無理をすると疲れが出ることもあります。ここでは、ご家庭で様子を見やすいように、典型的な流れと「迷いやすい場面」をまとめます。
1〜2日目:高熱・強いのどの痛み・イチゴ舌・発疹が出ることがある
発症直後は38〜39℃台の高熱と、強いのどの痛みが目立つことが多いです。咳や鼻水は目立ちにくい一方で、飲み込むのを嫌がるほどの痛みが出ることがあります。舌が赤くブツブツして見えるイチゴ舌や、体や手足に細かい発疹が出ることもあります。
食事がとれなくなると脱水(体の水分が不足した状態)につながるため、まずは水分を優先し、しみない飲み物・食べ物で支えてあげましょう。受診して抗生物質を始めると、回復のスピードが変わります。
2〜3日目:解熱しやすい時期と、ぶり返しで迷うポイント
抗生物質を飲み始めてから24〜48時間ほどで解熱しやすく、顔色や機嫌が戻ってくることが多い時期です。ただ、熱が下がっても体力はまだ回復途中で、のどの痛みが残ったり、食事量が十分でなかったりします。ここで急に普段どおりに動くと、疲れでぐずりやすくなることもあります。
「熱が下がった=完全に治った」ではないので、登園は“元気・食欲・睡眠”が戻っているかも合わせて判断しましょう。服薬は症状が軽くなっても続けるのが大切です。
1週間以降:見た目の変化(発疹のあと・皮むけ)と受診が必要なケース
回復が進むと、発疹が引いたあとに皮ふがカサついたり、指先の皮がむけたりすることがあります。これ自体は回復期の変化として見られることがあり、他に症状がなければ大きな心配はいりません。
一方で、回復後しばらくしてから、尿の色が濃くなる(コーラ色)、顔がむくむ、関節の痛みが続くなどがあれば、合併症のチェックが必要です。治った後も「いつもと違う」が出たら、予定の受診日を待たずに相談してください。
治療:抗生物質(抗菌薬)は何日飲む?途中でやめない理由
溶連菌は細菌(溶血性連鎖球菌)による感染症なので、治療の中心は抗生物質(抗菌薬)です。「飲み始めたらすぐ楽になったから、もうやめてもいい?」と思いがちですが、ここが一番大切なポイントです。症状が軽くなっても、体の中に菌が残っていると、あとから合併症につながるリスクが上がります。治療期間の目安、飲み切る理由、飲みにくい時の工夫を整理します。
治療期間は10日程度:薬の種類で変わる
抗生物質の治療期間は、処方される薬の種類や方針によって異なりますが、一般的には10日間が多いです。大切なのは「熱が下がるまで飲む」ではなく、「決められた日数を最後まで飲む」ことです。飲み始めて1〜2日で解熱するケースが多くても、菌を十分に減らすためには一定期間の服用が必要になります。
途中で中断すると、症状がぶり返したり、合併症の予防効果が下がったりする可能性があります。医師から日数や回数の説明があったら、まずはその通りに続けましょう。
症状が軽くなっても飲み切るべき理由(合併症予防)
溶連菌で問題になるのは、症状が治まった“後”に起こりうる合併症です。代表的なのが急性糸球体腎炎(じんえん:腎臓の炎症)やリウマチ熱(心臓などに炎症が起こる病気)で、どちらも早めに抗生物質を適切に飲むことが予防につながります。
熱やのどの痛みが軽くなると、つい服薬を忘れたり「もういいかな」とやめたりしがちですが、そこを踏ん張るのが一番の予防です。飲み切った後も、尿の色やむくみなどは念のためチェックしておくと安心です。
薬が飲みにくいときの工夫(家庭でできること)
のどが痛い時期は、飲み込むこと自体がつらくて、薬を嫌がることがあります。無理に一気に飲ませようとせず、負担を減らす工夫をしましょう。
- 少量の水やゼリー等で“はさむ”ようにして飲ませる(指示がある場合)
- 苦味が出やすい飲み物(乳製品など)への混ぜ方は、薬剤師の指示に従う
- 飲めた回数を見える化して、家族で役割分担する(朝夕など)
飲み忘れた・吐いてしまったなど判断に迷う時は、自己判断で増減せず、処方元に相談してください。
登園はいつから?24時間ルールと「元気」の条件
溶連菌でよくある悩みが、「保育園・学校はいつから行ける?」です。溶連菌は、抗生物質(抗菌薬)を始めると感染力が下がりやすく、登園・登校の目安が比較的はっきりしています。
ただし、条件を満たしていても、本人の体力が戻っていないとつらくなりやすいので、「24時間」と「元気」をセットで考えるのがポイントです。園や学校の独自ルールもあるため、最後に確認のコツもまとめます。
基準:治療開始後24時間+解熱+全身状態が良い
基本の考え方は、「抗生物質を開始して24時間以上たっている」ことに加えて、「熱が下がり、普段に近い元気がある」ことです。数字だけでなく、園生活を無理なく送れるかを確認しましょう。
| チェック項目 | 登園・登校の目安 |
|---|---|
| 薬 | 抗生物質開始から24時間以上経過 |
| 熱 | 解熱している(高熱が続いていない) |
| 元気・食欲 | 水分がとれ、食事も少しとれて普段に近い |
条件を満たしていても、ぐったりしている、飲み込めず水分が入らない場合は無理せず休ませてください。
登園・登校できても続けたい感染対策(手洗い・タオル共用回避)
登園・登校を再開した後も、家庭内では感染対策を続けると安心です。溶連菌は飛沫感染(咳・くしゃみのしぶき)や接触感染(手指を介してうつる)で広がります。特に兄弟がいるご家庭では、タオルの共用を避け、手洗いを徹底しましょう。
水分をとったコップや食器の扱いも、いつもより丁寧に洗う意識で十分です。大人にもうつり、大人のほうがのどの痛みが強く出ることもあるので、家族みんなで「手洗い+共用を減らす」を意識しておくと負担が減ります。
園・学校のルール差:登園許可証が必要な場合の確認ポイント
溶連菌は「24時間たって元気なら登園可」とされることが多い一方で、園や学校によっては登園許可証(登園届)を求める場合があります。また、「解熱後○時間」など独自の基準がある施設もあります。
再開の前に、連絡帳や電話で「溶連菌と診断され、抗生物質をいつから開始したか」「今の体温と元気さ」を伝え、必要書類を確認しておくとスムーズです。迷うときは、かかりつけで「登園の可否」も含めて相談しておくと安心です。
家庭でのケア:つらい時期を乗り切る(食事・水分・安静)
溶連菌で一番つらいのは、強いのどの痛みと高熱です。抗生物質が効き始めるまでの時間は、どうしても苦しいので、家庭でのケアがそのまま回復の助けになります。
ポイントは「しみない食事でのどを守る」「脱水(体の水分が不足した状態)を防ぐ」「熱が下がっても無理をさせない」の3つです。ここでは、すぐ実践できる工夫を小児科医の視点でまとめます。
のどが痛いときの食事(冷たく、しみない工夫)
のどが痛い時期は、熱いもの・酸っぱいもの・辛いものが刺激になりやすいです。無理に食べさせるより、「食べられる形」を用意して休ませるのが大切です。おすすめは、冷たいうどん、ゼリー、プリン、冷ましたスープ、やわらかいおかゆなど、のどごしがよいものです。アイスを少量食べると、冷たさで楽になるお子さんもいます。
逆に、柑橘類の果汁や熱い味噌汁などはしみやすいので控えめにしましょう。食事量は戻るまで時間がかかることもあるので、まずは水分がとれていれば大丈夫です。
水分がとれない時の脱水サイン(体の水分不足)
のどが痛いと、飲むのを嫌がって脱水になりやすいので注意します。水分は一度にたくさんより、「少量をこまめに」が負担が少ないです。おしっこが半日以上出ない、尿が濃い、口の中が乾く、泣いても涙が少ない、ぐったりして反応が弱いといったサインがあれば、早めに受診や相談をしてください。
熱が高いと汗でも水分が失われるため、飲めるタイミングで少しずつ補うのが大切です。飲めない状態が続くときは、無理に家で頑張らず医療機関で相談しましょう。
休ませ方:熱が下がってからの過ごし方の目安
熱が下がると、子どもは急に元気に見えることがありますが、体力はまだ回復途中です。登園・登校の目安を満たしていても、最初の1〜2日は早めに寝かせる、遊びは軽めにするなど“回復の余白”を作るとぶり返しを減らせます。
食事は急に通常量に戻さず、少しずつで十分です。薬は最後まで飲み切りつつ、再び高熱が出る、痛みが強くなるなど変化があれば早めに相談してください。親御さんも休めるときに休み、家族で支える体制を作ると安心です。
合併症の注意:治った後に気をつけたいこと(腎炎・リウマチ熱)
溶連菌で大切なのは、「熱が下がって元気になった後」も少しだけ注意して見守ることです。多くは問題なく回復しますが、まれに回復後しばらくしてから合併症が出ることがあります。
だからこそ、抗生物質(抗菌薬)を飲み切ることが予防の基本で、あわせて“見逃したくないサイン”を知っておくと安心です。この章では、腎炎(腎臓の炎症)に関する変化、尿検査を勧められる理由、受診のタイミングを整理します。
急性糸球体腎炎(じんえん)のサイン:尿の色・むくみ
急性糸球体腎炎(じんえん)は、溶連菌のあとに起こることがある腎臓の炎症です。ポイントは「尿」と「むくみ」です。たとえば、尿の色が赤い・コーラのように茶色っぽい、泡立ちが強い、顔(特にまぶた)がむくむ、急に体重が増える、血圧が高いと言われた、などがあればすぐにに受診してください。
頻度は高くありませんが、起きた場合は早めに見つけて対応することが大切です。「なんとなく元気がない」だけでも不安が強いときは、遠慮なく相談して大丈夫です。
心配な症状が出たら:受診のタイミング
回復後に心配になるのは、「いつ受診すべきか」です。目安としては、尿の色が赤い・濃い・むくみがあるなど腎炎が疑われる変化、関節の痛みが続く、原因不明の発熱が続く、元気が戻らないといった場合は、早めに受診してください。
逆に、熱が下がり元気が戻っていて、食事もとれ、薬を飲み切れているなら、必要以上に心配しすぎなくて大丈夫です。迷うときは、かかりつけやオンライン診療で状況を整理すると安心です。
よくある質問
Q溶連菌は自然に治る?薬なしでも大丈夫?
A自然に軽快することもありますが、合併症予防のために抗生物質が勧められます。のどの痛みや高熱が強い時は早めの受診が安心です。
Q抗生物質を飲み忘れたらどうする?
A気づいた時点でどうするかは薬の種類で変わるため、自己判断で増減せず処方元に確認しましょう。忘れない工夫として時間を固定するのも有効です。
Qいつから感染力が弱くなる?家族へのうつりやすさは?
A抗菌薬の服用を開始し、解熱するまでは飛沫感染する可能性があります。手洗いとタオル・コップの共用を避けるのが基本です。
Q熱が下がったのに喉が痛い…いつまで続く?
A熱より遅れて楽になることがあり、数日かけて改善することが多いです。しみない食事・水分で支え、痛みが強すぎる時は相談してください。
まとめ:ポイントは「24時間」と「薬を飲み切る」
溶連菌は、抗生物質(抗菌薬)を始めると24〜48時間ほどで解熱しやすい一方、のどの痛みや食欲の戻りは少し遅れることがあります。「いつ治る?」の目安は立てやすい病気ですが、回復途中に無理をすると疲れが出ることもあるため、登園・登校は治療開始後24時間に加えて、解熱・元気・水分(食事)がそろっているかを確認すると安心です。
また、症状が軽くなっても薬は最後まで飲み切ることが合併症予防の基本です。治った後もしばらくは、尿の色が赤い・濃い(コーラ色)、むくみなどがないかを確認し、尿検査を勧められた場合は受けておくと安心につながります。
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