赤ちゃん・新生児の咳|原因と受診の目安、家庭でできるケアを小児科医が解説

赤ちゃんが咳をしていると、「苦しそう」「病気なのでは」と心配になる保護者は少なくありません。実は、咳は体に入ったウイルスやほこり、ミルクなどを外に出すための防御反応であり、すべてが病気によるものではありません。
一方で、新生児や生後間もない赤ちゃんは気道が狭く、呼吸の力も弱いため、咳が続くと呼吸困難や哺乳障害につながることがあります。
この記事では、小児科医の立場から、赤ちゃんの咳の原因と受診の目安、家庭でできるケアや夜間の対応方法をわかりやすく解説します。焦らずに観察しながら、必要なタイミングで適切に受診することが、赤ちゃんの健康を守る第一歩です。
Contents
赤ちゃんの咳の基本|生理的な咳と病気の咳の違い
赤ちゃんの咳には、大きく分けて「心配のいらない咳」と「受診が必要な咳」があります。
新生児のうちは気道がまだ細く、空気の通り道が少し刺激を受けただけでも反射的に咳が出ます。そのため、咳が出る=病気とは限りません。
特に、生後数週間〜3か月ごろまでは、唾液やミルクの誤嚥、空気の乾燥、ほこりなど、さまざまな軽い刺激で「コンッ」「ゲホッ」と咳をすることがあります。
数回むせた後にすぐ落ち着き、顔色や呼吸に変化がないようであれば、多くの場合は生理的な咳(正常な反応)と考えてよいでしょう。
咳は体を守る防御反応:生理的な咳とは
咳は、体の異物排除システムのひとつです。赤ちゃんの体にウイルスやホコリが入ると、気道の粘膜が反応して咳を引き起こし、異物を外へ押し出そうとします。
このため、「ミルクを飲んだ直後に少しむせた」「寝起きに軽く咳をした」といったケースでは、体がきちんと働いている証拠とも言えます。
生理的な咳の特徴を以下にまとめます。
| 観察項目 | 生理的な咳 | 病気の可能性がある咳 |
|---|---|---|
| 咳の頻度 | 一時的・断続的 | 頻繁・連続的 |
| 様子 | 咳の後にケロッとしている | 苦しそう・顔色が悪い |
| 呼吸音 | 静か・変化なし | 「ヒューヒュー」「ゼーゼー」が聞こえる |
| 哺乳 | 普段通り飲める | むせて飲めない・吐いてしまう |
| 熱 | なし | 発熱を伴うことが多い |
💡 ポイント
- 生理的な咳は、赤ちゃんの「体を守る力」
- 咳の頻度よりも「全身の様子(顔色・呼吸・機嫌)」を観察
- 咳のあとに落ち着いていれば過度に心配しなくてOK
一方で、咳が長引いたり、呼吸のたびに胸がへこむ「陥没呼吸」や、顔色が悪く見える場合は、病気が隠れていることがあります。
次のセクションでは、注意が必要な咳の原因と病気の種類を詳しく解説します。
赤ちゃんに多い咳の原因と代表的な病気
感染症ではウイルス感染が原因で起こることがほとんどです。
特に生後6か月未満の乳児では、気道が狭く、痰を自力でうまく出せないため、咳だけでなく呼吸のしづらさを伴うことがあります。
「風邪かな」と思っても、実際にはRSウイルスやクループ症候群など、重症化しやすいが隠れていることもあるため注意が必要です。
以下では、赤ちゃんによく見られる主な病気を紹介します。
風邪(かぜ症候群)やRSウイルス感染症
赤ちゃんの咳で最も多いのは「風邪(かぜ症候群)」です。
鼻水や発熱を伴い、喉や気管支の炎症によってコンコンと乾いた咳から始まり、数日後に痰がからんだ湿った咳へと変化します。
機嫌が良く、ミルクも飲めているようなら、家庭でのケアで経過をみても問題ありません。
一方、RSウイルス感染症は生後半年未満で重症化しやすく、要注意です。
特徴的な症状には次のようなものがあります。
- 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音(喘鳴)が聞こえる
- 息をするたびに胸がへこむ(陥没呼吸)
- 苦しそうでミルクを飲めない
- 発熱、鼻づまり、浅い呼吸
RSウイルスは一見風邪のように始まりますが、進行すると細気管支炎や肺炎を起こすことがあります。特に生後3か月未満や早産児では、呼吸状態が急変することもあるため、上記のサインがあればすぐに小児科を受診してください。
💡 覚えておきたいポイント
- 「咳が多い+呼吸音が変」「ミルクを飲めない」は受診のサイン
- RSウイルスは兄弟や保育園からの感染が多い
- 症状が軽くても早めに医師に相談を
クループ症候群・百日咳・肺炎の特徴
クループ症候群は、喉頭(声帯の奥)が炎症を起こすウイルス感染症です。
犬が吠えるような 「ケンケン」という乾いた咳 が特徴で、夜間に悪化しやすい傾向があります。
呼吸のたびに「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と音がする、声がかすれるといった症状がある場合は早めに医療機関へ。また、百日咳は発作的な強い咳が長く続き、息を吸うときに「ヒュー」と音が出るのが特徴です。
ワクチン接種前の赤ちゃん(生後2か月未満)は重症化しやすいため、家族に咳の症状があるときは感染防止に注意しましょう。
肺炎では、高熱とともに咳が強く、呼吸が速くなります。呼吸のたびに胸やお腹がペコペコへこむようなら、夜間でも受診が必要です。
異物誤嚥による咳き込みと緊急対応
おもちゃの部品や食べ物などを誤って飲み込み、気道に入ってしまうと、突然激しく咳き込みます。
このとき、咳と同時に顔が赤くなる・声が出ない・呼吸が止まるなどの症状がある場合は、窒息の危険があります。
ただちに背中を強くたたく「背中叩打法」などの応急処置を行い、119番通報してください。
⚠️ 注意
- 「突然の激しい咳き込み」「声が出ない」「顔色が変」 は誤嚥の可能性
- 落ち着いても必ず病院でレントゲンなどの確認を
受診の目安|呼吸や哺乳の様子からわかる危険サイン
赤ちゃんの咳で本当に注意すべきなのは、咳そのものの強さではなく、呼吸や全身の様子です。特に、生後3か月未満や、呼吸の仕方に異常が見られる場合は、夜間でもためらわず受診してください。
「元気そうに見える」「熱がないから大丈夫」と感じても、赤ちゃんは短時間で状態が悪化することがあります。
ここでは、小児科医が現場で重視する“苦しそうなサイン”を紹介します。
陥没呼吸・喘鳴・多呼吸など苦しそうな呼吸
赤ちゃんが息をするたびに胸やお腹がへこむ場合、それは陥没呼吸(かんぼつこきゅう)と呼ばれるサインです。肺の中に空気を取り込もうと必死に呼吸している状態で、細気管支炎や肺炎など、重い病気の初期症状であることがあります。
また、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音が聞こえる場合は喘鳴(ぜんめい)が起こっており、気道が狭くなっている証拠です。特にRSウイルス感染症や気管支炎では、呼吸の回数が増える多呼吸を伴うことが多く、次のような症状が見られます。
- 息をするたびに小鼻がピクピク動く(鼻翼呼吸)
- 呼吸の回数がいつもより明らかに速い
- 肩や上半身を使って呼吸している(肩呼吸)
- 苦しそうで泣く元気がない
こうした呼吸の変化は、保護者が見ていても「何かおかしい」と感じることが多いものです。
少しでも不安を感じた場合は、夜間・休日でもためらわずに医療機関を受診してください。
💡 チェックポイント
- 呼吸が速く、胸がペコペコへこむ
- 声がかすれる、犬のような咳(ケンケン)
- 唇や顔色が青白い・紫がかっている(チアノーゼ)
- ミルクを飲んでもすぐむせて吐く
これらはいずれも、酸素が十分に取り込めていない可能性があります。早めの受診が、重症化を防ぐ最大のポイントです。
顔色・機嫌・哺乳量の変化を観察する
赤ちゃんの体調の変化は、呼吸音や咳の強さよりも全身の様子に表れやすいものです。
特に、顔色や機嫌、哺乳の状態をよく観察することで、早期に異常を察知できます。
顔色が青白く見えたり、唇や爪の色が紫がかっている場合は、血液中の酸素が不足している可能性があります。
また、ぐったりして表情が乏しい、あやしても笑わないなど、普段の反応と明らかに違う場合も注意が必要です。
哺乳量の低下も重要なサインです。普段よりも母乳やミルクを飲む量が減り、途中でむせたり、飲んでもすぐに吐き戻してしまうときは、呼吸が苦しくて飲めていないことがあります。
授乳後に疲れ切ったような表情をしている、あるいは授乳間隔が極端に短くなった場合も、無理に飲ませず医療機関に相談してください。
赤ちゃんは言葉で「苦しい」と伝えられません。顔色・泣き方・飲み方など、日常の小さな変化に気づくことが、早期の受診につながります。
夜間・休日でも「すぐ受診」が必要なケース
赤ちゃんの咳は多くが軽症ですが、なかには一刻を争う病状が隠れていることもあります。
時間外や夜間でも、次のような症状が見られる場合はすぐに受診してください。
受診を急ぐべきサイン
| 観察できる症状 | 状態の説明 |
|---|---|
| 呼吸が苦しそう | 息を吸うたびに胸やお腹がへこむ(陥没呼吸) |
| 呼吸音がおかしい | 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」などの喘鳴や犬のような咳 |
| 顔色が悪い | 唇・顔・爪が青白い、または紫がかっている |
| 哺乳できない | おっぱいやミルクをほとんど飲めない、むせて吐く |
| ぐったりしている | あやしても反応が鈍い、眠ってばかりいる |
| 高熱が続く | 生後3か月未満で38℃以上、またはぐったりしている |
これらの症状が見られた場合は、**救急外来や夜間診療の利用をためらわないで**ください。 特に**新生児期(生後28日以内)の赤ちゃんでは、体の反応が未熟なため、病状が急速に進む**ことがあります。
夜間・休日であっても、症状を説明できるよう、
- 咳の出方(乾いた咳/痰がからむ咳)
- 呼吸の速さや音
- 熱の有無
- ミルクの量
などを簡単にメモしておくと、診察がスムーズです。
家庭でできるケア|赤ちゃんが楽になる環境づくり
咳のある赤ちゃんをケアするうえで大切なのは、「咳を無理に止める」ことではなく、呼吸をしやすい環境を整えることです。
室内の乾燥やほこりは、喉や気道を刺激し、症状を悪化させることがあります。
特に冬場やエアコン使用時は、空気の湿度・温度に注意が必要です。
加湿と室温調整で喉と気道を守る
湿度が低い環境では、赤ちゃんの気道の粘膜が乾き、咳が出やすくなります。
最も理想的な湿度は50〜60%。この範囲を保つことで、ウイルスの繁殖を抑え、喉の乾燥を防ぐことができます。
家庭で実践できる加湿と温度調整の工夫は以下の通りです。
- 加湿器を使用する(清掃をこまめに行う)
- 加湿器がない場合は、濡れタオルや洗濯物を部屋に干す
- 室温は20〜23℃を目安に保つ
- 暖房やエアコンの風が直接赤ちゃんに当たらないようにする
また、お風呂場の湯気を活用する方法も有効です。
お風呂のお湯を張ってドアを少し開けておくと、自然な加湿効果が得られます。
咳が強いときは、抱っこして湯気のある浴室に数分入るだけでも呼吸が楽になることがあります(熱すぎないよう注意)。
加湿をしながら換気も忘れずに行うことで、空気の循環と清潔を保てます。
特に喫煙や調理の煙、花粉などの刺激物は咳を悪化させる原因となるため、家庭内での環境管理が重要です。
鼻水吸引と縦抱きで呼吸を助ける
赤ちゃんは自分で鼻をかむことができないため、鼻づまりが続くと息苦しくなり、咳を誘発します。とくに眠っているときや授乳中は、鼻が詰まることで呼吸がしづらくなり、ミルクをうまく飲めなくなることもあります。
こうしたときに有効なのが、鼻水の吸引と縦抱きの姿勢です。
鼻水吸引のコツ
市販の電動または手動の鼻吸い器を使うと、赤ちゃんの鼻水をやさしく除去できます。
使用前には先端を温めておくと、冷たさによる驚きを防げます。
鼻水が固まっている場合は、ぬるま湯をしみ込ませた綿棒で軽く湿らせてから吸引すると効果的です。
吸引のタイミングは次の通りです。
- 授乳やミルクの前(飲みやすくするため)
- 就寝前(呼吸を楽にして眠りやすくするため)
縦抱きの姿勢で呼吸を助ける
咳き込みが強いときや鼻づまりがあるときは、縦抱きにして背中を軽くトントンしてあげると、呼吸が楽になります。これは、気道をまっすぐに保ち、痰や鼻水の排出を助ける効果があります。
寝かせる際には、バスタオルを折りたたんで背中(肩甲骨の下)に入れ、上半身がわずかに高くなるようにします。ただし、顔の周りに柔らかいものを置かないことが大切です。窒息のリスクを防ぐため、枕やクッションの使用は避けましょう。
このように、姿勢や鼻の通りを整えるだけでも、咳や呼吸の負担は大きく軽減されます。
水分補給とミルクの与え方(むせを防ぐコツ)
咳や鼻づまりのある赤ちゃんにとって、水分補給は呼吸と同じくらい大切なケアです。
喉の粘膜を潤すことで咳を和らげ、痰の排出を助ける効果があります。
ただし、飲ませ方を誤るとむせてしまい、さらに咳が強くなることがあるため、与え方に注意が必要です。
水分補給のポイント
母乳やミルクが主な水分源ですが、熱があって汗をかくときは湯冷ましやベビー用麦茶を少量ずつ与えても構いません。
一度にたくさん飲ませると、咳き込みの原因になるため、少量をこまめにが基本です。
授乳間隔を短くし、1回の量を少なめに調整すると飲みやすくなります。
嘔吐を伴う場合は、スプーン1杯(約5ml)ずつ、5〜10分おきに与えると胃への負担を抑えられます。
ミルクの与え方と注意点
鼻づまりが強いと、赤ちゃんは息をしながらミルクを飲めず、むせたり吐き戻したりすることがあります。授乳前に鼻を吸って通りを良くし、上体をやや起こした姿勢(30〜40度)で授乳しましょう。
また、哺乳瓶の乳首から出るミルクの量が多すぎると、気道に入りやすくなります。
流量が調整できるタイプを選び、ぽたぽたと滴る程度が目安です。下痢や嘔吐を伴うときは脱水症状にも注意が必要です。
口や唇の乾燥、尿量の減少が見られる場合は、経口補水液(アクアライトORSなど)を利用しても良いでしょう。授乳や水分補給の際は、「どのくらい飲めているか」「吐き戻しが多くないか」を観察し、変化があれば小児科に相談してください。
夜間の対応と安全な見守り方
夜間の咳き込みは、赤ちゃんにも保護者にも負担が大きいものです。
特に夜は気温や湿度が下がり、鼻水や痰が喉に流れやすくなるため、咳が強まる傾向があります。落ち着かない夜が続くときこそ、焦らずに安全で安心できる環境を整えることが大切です。
咳き込んだときの抱き方と背中のケア
咳き込みが強くなったときは、縦抱きが最も呼吸を助ける姿勢です。
赤ちゃんを肩の位置まで抱き上げ、胸と腹をやさしく自分の体に密着させるように支えます。
この姿勢により、気道がまっすぐに保たれ、空気の通りが良くなります。
咳が止まらないときは、背中を軽くトントンとたたくか、下から上に向けてやさしくさすります。
力を入れすぎず、リズミカルに落ち着いた動作を意識しましょう。痰が出やすくなり、呼吸が落ち着く場合があります。咳き込みが続くときには、数分間この姿勢を保ち、呼吸の様子を観察します。
顔色が変わる、息が荒くなる、苦しそうにのけぞるような動きを見せる場合は、すぐに医療機関へ連絡してください。赤ちゃんが泣いても、強く揺さぶるのは危険です。
首を支えながら、静かな環境で安心感を与えることを優先しましょう。
寝かせ方・寝具の注意点と窒息予防
咳や鼻づまりがある赤ちゃんを寝かせるときは、安全に呼吸できる姿勢を保つことが最も重要です。特に新生児や月齢の低い赤ちゃんでは、ちょっとした体勢の変化で呼吸がしづらくなることがあります。
寝かせる姿勢
基本は「仰向け寝」が原則です。
うつ伏せ寝は、気道がふさがりやすく、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まります。
咳が強い場合は、背中(肩甲骨のあたり)に折りたたんだタオルを入れ、上半身を少し高く傾けると呼吸が楽になります。
ただし角度が急になりすぎないよう注意してください。
寝具と周囲の環境
寝具は固めのマットレスを使用し、顔の周りには枕やクッション、ぬいぐるみなどを置かないようにします。やわらかい寝具や布団が顔にかかると、窒息の危険があります。
掛け布団の代わりにスリーパー(着る布団)を使うと、安全に体温を保てます。
また、暖房器具の風が直接当たらないようにし、部屋の湿度を保ちながら換気を行うとよいでしょう。タバコやお香、芳香剤などのにおいも、赤ちゃんの呼吸を刺激して咳を悪化させることがあります。
保護者が隣で眠る際は、寝返りや布団の動きで赤ちゃんに布がかからないよう注意が必要です。夜間に咳が出たときは、慌てず縦抱きにして落ち着かせ、呼吸の様子を観察します。
苦しそうな時の対応と医療相談の活用
夜中に赤ちゃんが咳き込み、苦しそうにしているとき、保護者は強い不安を感じるものです。
そんな時は、まず落ち着いて安全な姿勢と環境を整えましょう。
- 縦抱きにして呼吸を助ける
背中を軽くさすりながら、赤ちゃんの上半身を起こします。これにより気道が広がり、咳や痰が通りやすくなります。 - 加湿と換気を整える
部屋が乾燥していると咳が悪化します。加湿器を使うか、洗濯物を室内に干して湿度を保ちましょう。空気がこもらないよう、短時間の換気も有効です。 - 様子を観察する
顔色・呼吸の速さ・泣き方などを確認します。苦しそうでミルクが飲めない、呼吸音が「ゼーゼー」している、顔が青白い場合は、時間外でも医療機関に連絡してください。 - 医療相談を活用する
すぐに病院へ行くべきか迷うときは、各自治体が提供している「#8000(子ども医療でんわ相談)」を利用できます。看護師や小児科医が症状に応じた対応を案内してくれます。
また、夜間や休日であっても、オンライン診療を利用すれば自宅で医師の診察を受けることが可能です。このようなサービスを上手に活用することで、慌てずに適切なケアが行えます。
よくある質問
Q新生児でも咳が出るのは普通ですか?
A赤ちゃんは気道が狭く、唾液やミルクが少し気管に入るだけでも「コンコン」と咳をします。 短時間で落ち着き、呼吸や顔色に異常がなければ、生理的な咳として心配のないことが多いです。 ただし、咳が続く、呼吸が速い、顔色が悪いなどの変化がある場合は受診を検討してください。
Q咳が続くとき、どのくらいで病院に行くべきですか?
A目安として、3日以上続く咳や、徐々に強くなっていく咳は受診をおすすめします。 また、生後3か月未満の赤ちゃんが咳と発熱を伴う場合は、時間外でも早めに小児科へ。 呼吸の様子やミルクの飲み方が変化したときも、迷わず医師に相談しましょう。
Q咳でミルクを吐いてしまうときはどうすればいいですか?
A咳き込みながら飲むとむせやすくなるため、授乳前に鼻を吸って通りを良くするのがポイントです。 1回の量を少なめにして、休みながら与えると飲みやすくなります。吐いた直後は30分ほど休ませ、再度少量ずつ与えてみてください。
Q咳止めシロップは赤ちゃんに使えますか?
A生後6か月未満の赤ちゃんには、市販の咳止めシロップは原則使用できません。 咳を無理に止めると痰が出にくくなり、症状を悪化させることがあります。 薬が必要な場合は、医師が年齢・症状に合わせて処方します。
Q夜に咳が強いとき、自宅でできることはありますか?
A室内の湿度を50〜60%に保ち、加湿と換気を行いましょう。縦抱きで背中をやさしくさすってあげると、呼吸がしやすくなります。顔色や呼吸の状態が普段と違うと感じたら、ためらわず医療機関またはオンライン診療を利用してください。
まとめ:赤ちゃんの咳は焦らず観察を、苦しそうなら迷わず受診を
赤ちゃんの咳は、その多くが風邪などの軽いウイルス感染や生理的反応によるものです。
しかし、呼吸の仕方がいつもと違う、顔色が悪い、ミルクを飲めないなどの変化がある場合は、早めの受診が大切です。
家庭では、湿度50〜60%を保つ加湿・こまめな鼻吸引・縦抱き姿勢などを行うことで、呼吸を助けてあげられます。
また、咳止めの使用は自己判断せず、小児科医の指示に従うようにしましょう。赤ちゃんの体調は短時間で変化します。焦らず、観察とケアを続けながら、少しでも「いつもと違う」と感じたら早めに相談してください。
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